骨盤の中心に存在している骨、仙骨は名前の通り「神聖な骨」を意味しているといわれています。その働きは、はるか昔の江戸時代から注目されているともいわれています。
今回は、 仙骨 がなぜ神聖な骨といわれているのか、身体の中で重要視される働きや仙骨がゆがむことで起こる障害などについて紹介します。
仙骨は「神聖な骨」である!!仙骨の役割をご紹介!
仙骨とは
仙骨は、骨盤の中心に位置している骨のことをいいます。仙骨の「仙」の字は、仙人や仙薬、神仙などに使われており、“不老不死”などの意味があります。さらに仙骨は昔から生命力(クンダリーニ)の貯蔵庫といわれています。
仙骨の内側には膀胱や直腸があります。女性では重要な臓器である子宮や卵巣も包まれています。
はるか昔から重要視された仙骨
日本語では仙人の骨といわれ、フランス語、ドイツ語、英語でも「聖なる」、「キリストの架けられた十字架」などの神聖な意味を持った表現がされています。
昔から、仙骨の重要な働きがしられており、徳川幕府の鍼医者も「究極的には、仙骨を治療しなければ、本当に人間を治療することはできない。」と言っていたそうです。
しかし、仙骨は全身のカギを握っているといってもいいほどの働きをもつデリケートな場所なので、当時は高い理解力をもっていなければ触れてはいけない場所だったともいわれています。
さらに、なぜ仙骨が神聖な骨といわれているのかという点について、福岡大学教授宮野成二氏編著の『造語方式による英和辞典』(広川書店刊)に3つの諸説があります。
- 仙骨は死後最後に腐敗する骨であり、復活の日には肉体は仙骨を中心に再構成されるという進行に基づく。
- 仙骨は脊椎、頭骨など貴重な骨を載せ、腸をはじめとする大切な器官を保護する、すなわち霊器を守る骨であり、あたかも神に供するが如くである。
- 実際に仙骨が生贄の儀式に供されたという説。
身体のサインに注意!
偏頭痛や腰痛などの身体の痛みやイライラする、気分が落ち込むなどの精神的な症状は仙骨がゆがんでいる可能性があります。また、女性に至っては生理痛や冷え性、むくみなどの症状も仙骨がゆがんでいる可能性があります。
仙骨がゆがむとどうなる?
仙骨の上には、背骨があります。背骨は約12~15キログラムの重さがある頭と両腕を支えているため、仙骨がずれてしまうと背骨から頭蓋骨までずれてしまいます。
さらに、仙骨には脳と脊髄を覆う硬膜が付着しています。そのため、仙骨がゆがむと脳脊髄液の流れが悪くなり、自律神経失調症などのひとつの原因になるといわれています。
女性の仙骨がゆがんでしまうとどうなる?
女性の仙骨は子宮と仙骨子宮靭帯でつながっており、卵巣も中に包まれている状態です。仙骨がゆがむと子宮に直接ストレスが伝わってしまうことがわかっています。では、子宮や卵巣にストレスがかかるとどのようなことが起きるのでしょうか。
卵巣では、エストロゲン(女性らしさのホルモン)やプロゲステロン(妊娠をサポートするホルモン)といった女性ホルモンを作っているのですが、仙骨がゆがむと、ホルモンのバランスが乱れ、老化を早め、婦人科系の疾患や生理痛、生理不順、プレ更年期障害などの症状を招いてしまう恐れがあります。
肥満の原因も仙骨のゆがみが関係している!?
仙骨がゆがむと、その周りにある骨のバランスが崩れます。同様に骨に付着している筋肉のバランスも崩れてしまいます。バランスの崩れた筋肉は柔軟性を失い、代謝が下がり脂肪が燃えにくい身体になってしまいます。
仙骨のゆがみが直ることによって、これらの不調が改善され、脂肪の燃えやすい「痩せやすい体質」に変化していくといわれています。
ただし、肥満の原因は食べ過ぎや運動不足も関係していますので、仙骨のゆがみが直ったからといって改善されるとは限りません。
まとめ
仙骨は「神聖な骨」である!!仙骨の役割をご紹介!
仙骨とは
はるか昔から重要視された仙骨
身体のサインに注意!
仙骨がゆがむとどうなる?
女性の仙骨がゆがんでしまうとどうなる?
肥満の原因も仙骨が関係している!?