足が痛い !ということに関して述べるとすれば、数えきれないくらいのケースと症状があります。足というだけで、その付け根から太もも、膝、足首、足の裏などそれぞれの部位においての痛みやしびれがあります。
さまざまな症例をもとに、その原因と対処法についてご案内します。
足が痛い!その場所による原因と対処法
足の付け根に痛みを感じる場合
足の付け根あたりに痛みを感じる場合には、腰痛との関連性が疑われます。大腿骨頭すべり症や変形性股関節症などは、足の付け根付近に慢性的に痛みを感じる疾患です。また坐骨神経痛においても足の付け根から膝にかけてのしびれを伴います。
人間の身体の中で、腰から足の付け根というのは、もっとも重要で負担の大きな部位になります。そのため加齢により柔軟性が失われていくと、痛みを伴うこともあります。日常の出来る範囲でストレッチやウォーキングなどを行い、柔軟性を維持できるようにしましょう。
膝が痛い!その原因と対策
膝の痛みだけでも多くの原因が考えられます。膝は、腰と同じく身体を支える要となる関節ですので、常に大きな負担を強いられています。バランスの悪い歩行姿勢などは、膝関節を痛める原因のひとつです。
激しいスポーツや加齢により関節の軟骨がすり減っていくと変形性膝関節症となり、慢性的な膝の痛みに悩まされることになります。変形性膝関節症が進行すると、O脚やX脚などになります。
O脚の場合は膝の内側が痛み、X脚の場合には膝の外側が痛みます。さらに悪化すると膝が曲がりにくくなってしまいます。
サイズの合わない靴やハイヒールなどの足元を不安定にする履物は、膝へ大きな負担をかけてしまいます。肥満体型や急激な体重増加も膝痛の原因となります。膝痛対策は、姿勢の矯正とバランスの良い歩行、そしてある程度の筋力アップトレーニングも必要です。またヒアルロン酸の注入や、膝用サポーターを使用することもあります。
足首の痛み、ひねってしまったとき
足首の痛みでもっとも代表的なものが捻挫です。捻挫は足首を何らかの理由でひねってしまったときなどに起こります。このように受傷原因のはっきりしている痛みに対しては、受傷したときの応急処置がその後の回復のカギを握ります。
安静にすること、冷やすこと、できれば圧迫固定すること、そして拳上という応急処置のマニュアルに沿ったうえで、すみやかに病院を受診しましょう。病院での詳細な検査により、靭帯損傷や靭帯断裂、亜脱臼、骨折などの診断が下されます。
そして保存療法か手術療法のいずれかの治療を施すことになります。捻挫は癖になる可能性があります。捻挫くらい、と侮ることなく完治するまで医師の指示に従い、丁寧に治療しなければなりません。
足・足の裏(土踏まず)の痛み
歩きすぎたりジョギングの途中で足の裏に痛みを感じることがあります。この場合、足の裏の土踏まずの足底筋膜(そくていきんまく)というところが硬くなり炎症を起こしてしまっている可能性があります。
過渡な運動や、加齢、また偏平足の方や、土踏まずのアーチが高すぎる方などに多く見られる傾向です。痛みを感じたら、運動をやめて安静にすること、そして冷やすこと、炎症が治まってきたらマッサージなどの対処も効果的です。
足の正面から背面にかけて動きに応じた限定的な痛みを感じる場合、足指の骨の疲労骨折の可能性があります。激しい運動の後などに起こりやすい症状です。テーピングやサポーターなどによる対処、無理をしないことがなによりの対処法です。
足のしびれは危険信号
前述した坐骨神経痛などによるしびれも同様、しびれというのは、血流が滞ることによって神経障害が起こる状態のことです。正座の後などはまさしくこの状態で、しばらくすると回復していきます。
ここで特筆したいのは、慢性的なしびれに対して原因が他の部位にある場合です。しびれの原因が血行不良であるということは、高血圧、動脈硬化の可能性もあるということです。糖尿病、高脂血症、肥満の方など注意が必要です。
動脈硬化は脳梗塞、あるいは心筋梗塞へと進行し、突然死などの危険すらあるのです。直接的な原因の認められない足のしびれという症状は、重大な病気の兆候である可能性があります。軽視せずに病院を受診しましょう。
予防としては、生活習慣を見直していくことがもっとも大切なことです。
まとめ
足が痛い!その場所による原因と対処法
足の付け根に痛みを感じる場合
膝が痛い!その原因と対策
足首の痛み、ひねってしまったとき
足・足の裏(土踏まず)の痛み
足のしびれは危険信号