蓄膿症でお悩みの皆さまは、市販の薬を飲んだり病院で抗生物質を飲んだりして何とか耐え忍んでいる方も多いことでしょう。このまま一生、 蓄膿症 を相棒として生きていくのかとあきらめの境地に達する前に 漢方 の服用を検討されてはいかがでしょうか。
蓄膿症には漢方の力!!その効力とは
体質を見極めてから服用する
漢方薬というとからだに良さそう、副作用がなさそう、少量でも高価そうなどとさまざまなイメージがあります。蓄膿症の薬物療法では、まず抗生物質、消炎鎮痛剤、排膿を促進する薬を服用します。
これらは個人差はありますが副作用もあり、患者さんによっては強い眠気と倦怠感で日常生活に支障をきたすことになります。服用を中止すれば症状がぶり返すという繰り返しで効果も徐々に薄れていきます。
対して漢方薬は症状の改善のみならず、体質の改善にもつながり根本的に蓄膿症を完治する希望を持つことができるのです。
蓄膿症の漢方では「葛根湯加川芎辛夷」(かっこんとうかせんきゅうしんい)がメジャーです。人並みの体力をお持ちの方向けで、血流を良くして鎮痛の作用もあります。
体力にやや自信のない(虚弱ではない)方には「小青竜湯」(しょうせいりゅうとう)がお勧めです。一時的な鼻炎やサラサラの鼻水が出る症状に効果的です。
「苓甘姜味夏仁湯」(りょうかんきょうみしんげにんとう)は体力ふつうの方であれば服用できます。花粉症にも効果があるとされますので、蓄膿症ではない周囲の方々にもお勧めすると良いでしょう。
「麻黄附子細辛湯」(まおうぶしさいしんとう)は、虚弱体質の方、ご高齢者、お子さん、妊婦さんなども服用可能なマイルドな薬です。からだを温めて鼻通りが良くなります。
症状が重く体力に自信のある方は「辛夷清肺湯」(しんせいはいとう)や「荊がい連げい湯」(けいがいれんげいとう)もお試しください。
前者は葛根湯加川芎辛夷の効果がイマイチ実感できないときに、後者は膿を出したくて仕方がないときに挑戦してください。
飲み方次第で毒にもなる
からだにやさしいとはいえ、漢方も立派な薬です。飲み方のルールは厳守しなければ、単なる毒薬に変身します。服用する時間帯は食前あるいは食間(食後)に、お水か白湯で飲むと良いです。食前は30分前くらい、食間は食後2時間ほど経過してからがベストです。
蓄膿症はからだの冷えが原因の一つと考えられていますので、温かい飲み物のほうが良いとされています。もちろんその日の体調によりますし、何が何でも飲まなくてはいけないものではありません。
そして漢方は西洋薬と異なり、空腹時に服用することで身体に成分が吸収されやすくなります。ただしあまりにも空腹のときには腹痛や下痢になる恐れがありますので、そのあたりはご自身で判断してください。
また漢方の併用も要注意です。別物でも同じ生薬が含まれていることはよくあります。過剰摂取が有害であるのは漢方も同様です。西洋薬と併用するのも大変危険です。副作用で寝たきり状態になるケースも希にあります。
初めて漢方を服用するときは市販のものを購入する前に専門医に相談しましょう。
漢方のはたらきを高めるには
漢方薬をからだに迎えるにあたっては、それなりの準備が必要です。日常生活では食事を腹八分目にして、特に夕食は控え、夜食はガマンして睡眠時間を確保しましょう。運動をして血流を良くすること、ストレスをためないことを心がけます。
菜食主義者になる必要はありませんが、動物性タンパク質や油分の摂り過ぎは消化に時間がかかり漢方の吸収の妨げになります。お肉や卵の摂取を控えると自己免疫力が高まり蓄膿症の症状が緩和するケースもあります。
蓄膿症に限らず、食べ過ぎて改善する病状はまずありません。健康になりたいのであれば、自助努力なしで漢方に頼っても効果は半分以下と心得ましょう。
最後に蓄膿症の患者さんにはいちばんつらいことですが、鼻呼吸をしてください。口呼吸は空中の雑菌やみえないホコリをとり入れてしまっています。呼吸は24時間死ぬまで続きますから、その量は甚大なものです。就寝時は口を閉じるテープを貼るのも良いでしょう。
まとめ
蓄膿症には漢方の力!!その効果とは
体質を見極めてから服用する
飲み方次第で毒にもなる
漢方のはたらきを高めるには