休日くらい好きなだけ寝ていたいというのは、子どもも大人もみんな一緒です。疲れの溜まっている大人であれば尚の事、切実な願いではありますが、 寝過ぎ はかえってからだに負担をかけていることがあるのです。その一つが 腰痛 です。
もともと腰痛持ちの方でも、起きたら悪化しているケースは珍しくありません。なぜこのような逆効果が起きてしまうのでしょうか。
腰痛の原因は、まさかの寝過ぎ?
ゆっくり休んでいるはずが…
休んでいるとはいっても、からだ全体が一斉に休んでいるわけではありません。心臓や肺は休みなく働いていますし、ほかの内臓や血管も同様です。横になるということは、起き上がるまで腰を敷布団やマットレスに押し付けている状態です。
そこで、まんべんなく疲れが取れるように無意識に寝返りを打って調整しているのですが、通常よりも熟睡してしまうと寝返りをしないこともあります。とてつもなく疲れているときというよりは、お酒が入った後などが該当します。
アルコールが入ると脳が麻痺した状態になり、寝返りを打てという指令が伝達されにくくなるのです。深い眠りについて寝返りを打てずにいると、血流障害が発生します。起床したときに急に動かすと滞っていた血液が我先にと血管を通るので、それが痛みの原因となります。
昼間にからだを鍛えてみる
寝ている間もからだはインナーマッスル(不随意筋)によって支えられています。この筋肉が弱っていたり、ふだんの姿勢が悪かったりすると就寝時間が長くなるほど疲労が蓄積して腰痛になるのです。そこで、少しからだを鍛えてみてはいかがでしょうか。
スクワットや背筋をするとすぐに効果が期待できます。それぞれゆっくり10回ずつ行うと、日頃運動不足の方は息切れになるかもしれません。おそらく筋肉痛を発症しますので、足首から太もも、手首から二の腕に向かって、マッサージをして疲れをとりましょう。
慣れてきたら、20回、30回と増やしていきます。日によって回数を変えるとメリハリができて効果がアップします。姿勢の矯正には、腕を背中の後ろに回して手をつなぐのが効きます。片腕を肩の上から、もう片方の腕を下から伸ばすのです。
自然にする姿勢ではありませんから、固い方は指先も触れないくらいガチガチです。上下を交代して1セット、1回2セットで毎日続けているとバッチリ手がつなげるようになります。肩甲骨や背骨の歪みを矯正することができ、インナーマッスル改造に一役買います。
仕上げに、寝る前に軽く全身運動を行うと寝つきが良くなります。激しい運動は脳が目覚めてしまいますので逆効果です。最後に目を閉じて深呼吸を10~20回行うとからだがこれから休むんだなと認識します。
寝相を変える
いきなり寝る姿勢を変えろといわれても素直にからだがついてきてくれるケースは稀です。一般的には仰向けやうつ伏せよりは、横向き寝が腰痛には良いといわれています。しかしあくまでも一般論ですから、仰向けやうつ伏せのほうが楽だという方はそれで良いのです。
気分次第で体調はいくらでも変わります。試しに横向きで寝てみようという場合は、抱き枕などを使用するとできるようになります。長いクッションや掛け布団をクルクル巻いてバンドなどで留めても代用できます。
ただ、あまりに大きくて重いと寝返りを打てなくなりますのでその点は考慮してください。また、敷布団やマットレス、枕も見直しましょう。腰にかかる負担を減らせる体圧分散タイプのものや、低反発のものなどさまざまな商品が出ています。
お値段はピンからキリまでありますが、リーズナブルなものをいくつか購入してみるか、奮発して気分良く使ってみるか、後悔しないようにご自身の性格と相談して決めると良いでしょう。
まとめ
腰痛の原因は、まさかの寝過ぎ?!
ゆっくり休んでいるはずが…
昼間にからだを鍛えてみる
寝相を変える