ガングリオン は、放っておいて治ることもある関節付近にできる腫瘤(しゅりゅう)です。痛みをともなわないことがほとんどですが、ときに大きく腫れて神経を圧迫してしまうこともあります。
そのような事態にならないためのセルフケアから手術を必要とする 治療 についてご案内します。
ガングリオン~自分でできる治療法から手術まで~
ガングリオンかな?と思ったら
ガングリオンの発症原因は、実はよくわかっていません。比較的若い女性に多いこと、手首の辺り、手の甲などによく発症すること、精神的にストレスを抱えている方に多く発症していること、また、手の甲を何かにぶつけたりしたときに発症することもあります。
原因不明だからといって治療法がないわけではありません。ガングリオンは良性の腫瘤(っしゅりゅう)と言われています。痛くもかゆくもないので、放置しておいて、いつの間にか治っていることもあります。
気になるようでしたら、腫瘤(しゅりゅう)に熱処理、殺菌消毒をした針を刺してつぶすという方法があります。中からゼリー状の液体が出てきます。これは骨液や関節液などの濃縮されたものです。
また症状によっては、腫瘤(しゅりゅう)の周りを丁寧にもみほぐすことによって治まることもあります。
昔は金づちで叩いてつぶしたという話を聞くこともあります。しかしながら、打撲や骨折など患部周辺にどのような影響を与えるかもわかりません。腫れが大きくなってしまったら、ひとまず病院を受診することをお勧めします。
病院でのガングリオンの治療
ガングリオンかもしれない、と思ったら整形外科か、皮膚科を受診しましょう。病院での治療はさまざまです。まずはガングリオンであるかどうかを確かめるための検査が行われます。ガングリオンと診断されると、注射器での吸引治療やレーザー治療、場合によっては摘出手術が行われます。
ガングリオンは何かの病気の予兆であることもなく、とくに身体に影響のない良性の腫瘤(しゅりゅう)です。病院によっては経過を観察していくという治療法を施すところもあります。
レーザー治療のすすめ
放っておいても自然と治ることもあるガングリオンですが、再発する可能性が高いということが難点と言えるでしょう。もちろん個人差がありますが、何度も再発すると、さすがにうんざりとしてきます。
そんな中で再発の可能性の低い治療法として、レーザー治療が注目されています。レーザー治療というと高額で危険をともなうといった先入観をお持ちの方も少なくありません。
しかしながらガングリオンの治療に用いられるレーザーは低出力半導体レーザーと言い、身体に熱を感じさせないくらいの弱い出力のレーザーを用います。高出力ののレーザー治療では、熱による患部の焼却が行われるのですが、低出力の場合、光りの作用による消炎鎮痛などが目的になります。
光りの作用を利用することは遠赤外線治療と同様ですが、レーザーの場合には照射精度が高く、よりピンポイントに光りを当てることができます。
このようなレーザー治療は、リウマチや腰痛などさまざまな関節の痛みに対して施されるようになってきました。
ガングリオンにおいては、腫れそのものが減るわけではありません。けれども痛みに対しては確実な効果を上げ、副作用などまったくありません。さらに再発の可能性もきわめて少なく、ガングリオンにおける治療法としては、もっともお勧めできます。
手術という選択
ガングリオン摘出手術という治療法を選択される方も少なからずおります。手術が必要かどうかは医師と患者との相談になります。ひととおりの説明をさせて戴きます。手術時間は症状によって変わり、軽症だと15分ほど、長くても1時間ほどで終わります。
ガングリオンの発症した場所により、全身麻酔か局所麻酔、あるいは入院日数や完治までの期間が大きく変わってきます。手術内容は、ガングリオンの中身の液体の除去と包んでいる袋状のものの切除になります。
骨液の流出する経路を断ってしまうわけになるのですが、再発する可能性はレーザー治療より高いのが現状です。ガングリオン自体が謎の多い疾患であることとあわせても、その治療法にはまだまだ発展の余地が残されていそうです。
まとめ
ガングリオン~自分でできる治療法から手術まで~
ガングリオンかな?と思ったら
病院でのガングリオンの治療
レーザー治療のすすめ
手術という選択