皆さんは手足にいつの間にかコブのようなものが出来ていたことはありませんか。ペンだこが膨れたのか? と放っておいたらまた知らぬ間に消えてしまったので気にしなかった方もいらっしゃることでしょう。実はそれは ガングリオン (結節種)という名前の腫瘍である可能性が高いです。
一定の周期で繰り返し発生するケースもあり、 原因 が生活習慣にあるのなら解明したいものです。
手の使いすぎでガングリオンに? 本当の原因は?
心配しすぎは不要
まず、ガングリオンは良性腫瘍です。悪性腫瘍ではありませんのでその点は心配無用です。多くは手首や腕、足の関節付近にポコっと可愛いコブのようにあらわれます。硬すぎず柔らかすぎず、グミのような感触です。この感触は、ゼリー状の液体が溜まっていることが原因です。
男性よりも女性のほうが3倍近く発症します。20~50代が多いですが、小児からお年寄りまでさほど手を使わない人でもなります。小さいものであれば、良性腫瘍ですし自然になくなるケースも珍しくありません。ですが、自然消滅しても治療で取り除いても、再発の恐れは極めて高いです。
現在のところ、発症の原因も再発の原因も解明されておらず、有効な手立てがありません。「良性だし、自分でつぶしてしまおう」とつぶし方を調べて実行するのはよくありません。自然消滅までしばらく経過を見守ることができない場合は、病院へ行きましょう。
素人考えでご自身で対処すると、激痛に苦しんだり骨や神経に悪影響を及ぼしたりしてほかの治療まで必要になる可能性があります。
痛みや大きさはそれぞれ
ガングリオンは手を酷使していなくても発症しますが、手足を使いすぎたり強くぶつけたりした際に発症しやすいのも事実です。防衛本能が働いてクッション材としてガングリオンを作るのです。
ですから、ガングリオンの周りをなでつつ「もう大丈夫だから引っ込んでね」と話しかけるとからだが「ガングリオンの役目は済んだ」と判断して体内へ吸収されることもあります。しかし、これは小さいものが突然発症した場合の一つの対処方法です。
最初数mmほどの大きさだったのがピンポン玉くらいまで徐々に成長していくのを目の当たりにしたら、悠長なことはできないことでしょう。
大きくなるにつれてガングリオンが神経を圧迫することによって痛みを伴うと日常生活に支障をきたしますし、この場合は注射吸引や手術などの治療を受ける必要があります。我慢しているとしびれや運動麻痺を起こすこともあります。
このような症状が足に出て病院へ向かうのが困難になる前に、診察していただきましょう。また、関節や腱の周りに発症すると無症状で痛みもないことが多いですが、気になるようであれば病院へ行きましょう。
加えて、ガングリオンが見当たらないが関節周辺が痛むというケースで、MRIなどで検査をしてみたら体内の深い部分にガングリオンが見つかることもあります。
何科へ行くべきか
病院へ行こうか迷っている時点では、これが「ガングリオン」という名前のついている症状であることさえもわからない方も多いことでしょう。皮ふにくっついているものですから、皮ふ科、整形外科、形成外科へ行って診ていただきましょう。
ピンポン玉のように大きかったり、痛みが尋常ではない場合は設備が新しそうな検査環境が整っている整形外科へ足を運んだほうが安心です。注射吸引ではなく、除去手術が必要になった場合は日帰りもしくは入院になります。
5cm程度のものであれば通常、局部麻酔で15分ほどで終わりますのでそのまま帰宅できます。
10cm以上、または骨に沿っていて切開が必要な場合は入院となることもあります。入院は嫌だと来院を敬遠しているうちに症状が悪化しては余計に苦しむだけです。先延ばしにしても良いことはありません。
まとめ
手の使いすぎでガングリオンに? 本当の原因は?
心配しすぎは不要
痛みや大きさはそれぞれ
何科へ行くべきか