肩の痛みが治らないのは年齢のせい、これがいわゆる五十肩かとあきらめの境地の方も多いのではないでしょうか。五十肩は、その後の人生ずっと付き合わなくてはならないものではありません。より早く痛みを解消することも可能です。
五十肩の治し方 には向き不向きがあります。ご自身に合ったものを見つけてください。
効率的な五十肩の治し方
五十肩の定義
五十肩は40代後半から60代の方に多くみられる症状です。肩関節の周辺の炎症が原因で起こります。したがって、肩から腕にかけて痛みが増したり少し引いたりを繰り返しながら日常生活を送ることになります。
左右の肩が同時に痛み始めるというケースは少なく、どちらか一方の肩のみという症状の出方をします。また、左右が時期をずらして発症するケースも多いようです。
とはいえ、右肩の痛みが治まってきたから次は左にくるのかな、などとビクビク怯えながらお過ごしになる必要はありません。実は五十肩は、どなたでも時間が経てば治るものなのです。個人差がありますが、おおよそ半年から1年ほどで治ります。
1年と聞いて気が遠くなられた方もいらっしゃるかもしれませんが、老後にあちらこちら痛み始めてそのまま何十年も生活することを思えば、夢のような症状です。
ただし、痛みがとれて治るには治るのですが、すっかり元通りというわけにはいきません。痛みがとれて、老化が一歩進んだ状態をイメージしてください。
痛みが治まるまでひたすら安静にしていると、肩がこわばった状態がふつうの状態として定着してしまい、運動障がいに苦労することになります。ですから、症状があるうちから先回りをして治療を受ける必要があります。
症状を見極めて適切な治療を受ける
五十肩には大きく分けて、痛みの強い安静期と比較的穏やかな拘縮期があります。この2つの時期を上手く活用しない手はありません。
安静期には、我慢せずに一刻も早く病院へ行きましょう。整形外科、ペインクリニックで鎮痛や消炎に効果のある湿布や内服薬を処方してもらいましょう。
それでも改善しない場合は、座薬、注射と忍耐のハードルが上がります。ごくまれに、切開手術をする患者さんもいらっしゃいます。手術は1時間くらいで終わりますが、1週間の入院が必要になりますのでお時間にゆとりのある方向けといえます。
拘縮期には、主として病院で理学療法士さんによるリハビリを行います。痛みが治まった=炎症が治ってきたということです。この炎症が治るときに「癒着」が起こります。今度は癒着のために肩が動かせなくなる前に、リハビリをしておこうという処置です。
自分でできる改善法
まずは、入浴です。これが1番長続きするのではないでしょうか。からだの前で両手の指を組んで胸を反らしたり、からだの後ろで両手の指を組んで上半身を前方に倒します。
お風呂の広さにもよりますが、湯船のなかであまり身動きがとれない場合は肩に蒸しタオルをかけて温まるだけでも十分効果があります。痛みを我慢してまで行うのは逆効果で、リラックスして行うことが大切です。
入浴中やお風呂上がりに足ツボをマッサージするのも良いでしょう。血行が良くなり症状が和らぎます。
四十肩・五十肩点というツボが、足の薬指と小指の間からまっすぐ下がったふくらみの部分にあります。痛む肩と同じ側の足を刺激します。このとき、力を入れすぎないように、同じ部分を長く押し揉まないようにお気をつけください。新たな炎症を引き起こしたり、筋肉を傷つける恐れがあります。
また、次の方はツボ押しはお控えください。妊娠授乳中の方、飲酒の後、手術の後、サウナの後、発熱のあるとき、ツボ周辺にケガや炎症がある、医師から指示された方などは、危険です。五十肩は老いと向き合う心の準備時間と受け止めて、神経質にならないことが大切です。
まとめ
効率的な五十肩の治し方
五十肩の定義
症状を見極めて適切な治療を受ける
自分でできる改善法