吐き気 がすると思ったら何だか 熱 っぽいなと気がついたら、まずは風邪を疑うのが自然です。病気かもしれないと騒ぐとご家族に白い目でみられるのも仕方のないことです。しかし風邪ではないケースも珍しくはないのです。
風邪をこじらせて肺炎になり死亡することもありますし、風邪のような症状を甘くみてはなりません。
吐き気と熱は風邪だけではない!心配されると病気とは?
熱が先か吐き気が先か
身体の症状には定型のものはありません。熱と吐き気のどちらのほうがつらく感じるかも個人差があります。
熱がほとんどなく吐き気が強いと食中毒かと思うかもしれませんが、食中毒の場合は程度にもよりますが風邪のような症状とは全くの別物で激しい腹痛に見舞われます。
腹痛がそれほどでもなく、咳が出るというときは逆流性食道炎や気管支炎の可能性が高くなります。咳と一緒に胃に反しておう吐してしまうこともあり、外出先では気をつけなければなりません。
逆流性食道炎は食べ過ぎ飲み過ぎ、特に油っこいものや塩分の高い食べもの、お酒の飲み過ぎが大きな原因です。精神的なストレスを紛らわせるためにたくさん飲食をすることが、かえって胃腸にストレスをかけて吐き気をもよおしています。
ストレスを継続的に感じていると自律神経と副交感神経のはたらきが弱まり、内臓の活動も正常ではなくなります。そんな状態のところに大量の飲食物が流れ込んできたら、とても対処できません。
気管支炎は食べ方、飲み込み方に難のある方が発症しやすいようです。よく噛んで少しずつ食道に流すイメージをしましょう。飲み物も一気飲みは控えて休み休みゆっくり流し込みます。
そして姿勢も大切です。テレビを観るために横を向くなどはやめて、まっすぐ背筋を伸ばして口から胃腸までの楽な姿勢をつくります。吐き気は治まったが熱が下がらないときは、ほかの病気かもしれないので一度病院へ行きましょう。
楽しいお風呂が原因
レジオネラ菌というと温泉や銭湯で気をつけなければならないイメージがありますが、ご家庭でも浴槽に繁殖している可能性があります。レジオネラ菌は感染力の強い菌ではありません。したがって健康な身体は感染してもほとんどの場合は発症に至る前に死滅します。
感染・発症しやすいのはご高齢の方や小さいお子さん、ご病気の方、妊娠授乳中の方など免疫機能が低下している方々です。
発症すると高熱、吐き気、頭痛がします。肺炎にもなりやすくなるので健康のために温泉へ通うという考え方もありますが、日本国内の温泉のおおよそ7割は循環式でレジオネラ菌が繁殖している恐れがあります。
どちらかというと健康を害するリスクのほうが高いといって良いでしょう。ご家庭ではひとりずつその都度浴槽のお湯を張り替えるというケースは少ないでしょうから、お子さんが誤って浴槽のお湯を飲んでしまわないように気をつけなくてはなりません。
お風呂でバシャバシャ遊んだり潜ったりするのが好きなお子さんも多いですが、お顔には浴槽のお湯がかからないようにしても良いでしょう。
脳の病の危険性
高熱、吐き気(おう吐)のほかに頭痛もする病気には、髄膜炎があります。髄膜というのは脳と脊髄を包んでいる膜で、そこに細菌やウイルスが侵入して感染・炎症した状態です。
髄膜が炎症を起こすと高熱やおう吐、頭痛のみならず意識混濁、言語障害、立っていられないような目まいを併発するケースが多いです。髄膜炎の症状は風邪やインフルエンザとは明らかに異なりますので、すぐに病院へ行く気になれます。
頭を金づちで叩かれているような頭痛、出すものは残っていないはずなのにおう吐が止まらないとなると勘違いでも良いので救急車を呼んで良い状況です。
肺炎球菌などが原因の場合は、処置が遅れると重症化しやすく死亡することもあります。1日経過をみてから病院へ行こうか考えようと悠長なことでは手遅れになることもあります。
特にお子さんの場合は脳に障害がのこる確率が高くなります。熱と吐き気が尋常ではない場合も、風邪にしかみえない場合にも病院へは行くに越したことはありません。
まとめ
吐き気と熱は風だけではない心配される病気は?
熱が先か吐き気が先か
楽しいお風呂が原因
脳の病の危険性