皆さんはお鼻のなかにできる 鼻茸 というものをご存じでしょうか。細菌が侵入して少し腫れたのかな?としばらく放置していたら、あっという間に息苦しいほどになってしまいます。お薬を飲んでも治らないケースも多く、 手術 が必要になると大変です。
鼻茸という可愛らしい名称に油断せず、早めの対応が不可欠です。
鼻茸になったら手術しないと治らない?!
鼻のなかにキノコが?
鼻茸とは、鼻ポリープです。ポリープときくとお腹にできるポリープを連想して危機感が芽生える方もいらっしゃるのではないでしょうか。原因は、慢性的な鼻づまりの進行です。
子どもの頃から鼻づまりしている状態がいわば「ふつう」の状態で、鼻がつまっていないとはどんな感じなのか想像もできない方は特に気をつけたほうが良いかもしれません。
一般に大人のほうがかかりやすいとされますが、体質的に鼻がつまりやすいお子さんも鼻茸にかかる可能性はあります。子どものうちから「鼻をかむ」という習慣を身につけさせるのは周囲の責任ですから、鼻をすすりすぎないように気にかけなくてはなりません。
鼻茸は良性のポリープですから、青ざめる心配はありませんが呼吸がつらくなります。鼻の奥にある副鼻腔(空気の通り道)が塞がれてしまうのですから、当然です。鼻の粘膜の一部がふくらんで白くプヨプヨした塊でキノコのような見た目から、鼻茸と呼ばれています。
鼻のなかにキノコが一つ生えるイメージではなく、鼻茸は複数できることもあります。ふくらみが小さいうちは症状もなく気になりませんが、徐々に大きくなってくると違和感を覚えてそっと指を鼻の穴に入れてみて、これはいったい何だ?となります。
悪性ではないとはいえ、お子さんの場合は触りたくて仕方がない存在で大変です。また子どもは鼻茸が大きくなりノドの奥の抗鼻孔にまでポリープができることがありますので、注意が必要です。
いつのまにか成長
慢性的な鼻づまりをお持ちでない方も、風邪を引いたりアレルギー性の鼻炎が続いたりしてそのまま放置すると鼻茸にかかる可能性は大いにあります。鼻の粘膜が慣れない細菌の刺激を受けて、長期間に渡って副鼻腔炎の状態が続くと鼻茸が生えやすい環境になります。
体質の変化に敏感は方は鼻茸ができる前の段階で、血管が拡張して腫れてきたところで違和感を覚えるケースもみられますが、その段階で病院へ行ってみようとはなかなかならないようです。鼻茸を放置すると、そのうち破裂してしぼんでしまうというようなことにはなりません。
鼻茸が鼻の穴から飛び出すほど大きくなったり、ふくらみに耐え切れず鼻の形が変形してしまったりすることもあります。鼻茸がいちばん成長するのは就寝中ですから、朝起きて鼻の穴からみえていたらすぐに耳鼻科へ向かいましょう。
間違っても爪楊枝や針などでつついたり、何とかみえないようにして外出しようとするのはお勧めできません。
薬でも治せる?
耳鼻科を訪れて、すぐに「手術をしましょう」とはなりません。まずは抗生物質の服薬とステロイドの塗り薬で経過をみるのが一般的な治療法です。鼻茸があまりにも大きく、経過をみるなどと悠長なことを言っていられる状態ではない場合は、手術で摘出することになるケースももちろんあります。
しかしそこまでの状態になるまで病院行きを先送りにしなければ大丈夫です。肩こりや腰痛で病院へ行くのをためらうのとは状況が異なります。目にみえて明らかに鼻の変化があるのですから、堂々と耳鼻科へ足を運ぶべきです。
「何ともないです。様子をみましょう」といわれたら恥ずかしい、ということにはなりません。手術もお鼻を切開することなく、レーザーです。からだへの負担も少なく痛みも激痛というほどではなく、よほどの急変がない限り日帰り手術が可能です。
鼻茸が小さければ小さいほど治療は楽なことは確かですから、呼吸困難で倒れる前に早々と耳鼻科へ行きましょう。
まとめ
鼻茸になったら手術しないと治らない?!
鼻のなかにキノコが?
いつのまにか成長
薬でも治せる?Ueshita