皆さんは、ご自分の手がいつの間にか大きくなったような、痛みが気になるようになったことはありませんか。その症状は加齢のみのせいではなく、 ヘバーデン結節 の初期段階の可能性も考えられます。
生活習慣が 原因 の一つになることがありますので、改善できるものは改善しつつ治療の効果を上げましょう。
ゴツゴツ手の原因はヘバーデン結節の疑い
使いすぎ?お手入れ不足のせいではない
現在のところ明確な原因はわかっていません。ですが、加齢や長年に渡る指先の使いすぎなどが発症を引き起こしていると考えられています。一般的に、40代以上の女性の方に多くみられます。
遺伝性であることが解明されているわけではありませんが、お母様やお祖母様がヘバーデン結節になっている方は、体質が受け継がれていることを考慮して指先に負担をかけない生活を心がける必要が出てきます。
したがって、手作業の多いご職業に従事することは将来の発症リスクを引き上げることも予測できます。一例として、手をよく使い、からだ全体の姿勢が歪んでいるとヘバーデン結節になりやすいというケースがあります。
また患者さんが40代以上の女性に多いことから、女性ホルモンの変調も原因の一つといわれています。ストレスの多い環境やストレスの影響を受けやすい性質も関係があります。
よくリュウマチと間違われることが多いので、病院へ行ったらまずレントゲンを撮影して結節の存在の有無を確認します。結節が見当たらないようであればヘバーデン結節ではありません。指先以外にも痛みがある場合は、ほかの疾患の疑いもあります。
自分の指ではないような症状
ご自身で、明らかに指の第1関節(DIP関節)が変形し自分の指ではないような症状曲がってしまっていると気づいたときには症状は相当程度進行しています。結節というのはコブのようなもので、第1関節の背側に2つ出現します。ただし必ず結節ができるとも限らず、いろいろな変形があります。
痛みを伴う場合とほとんど痛みを感じない場合もあり、赤く腫れたり曲がったりするので何か傷口からバイキンでも入ったのか、突き指か、しばらく塗り薬で様子をみようという方もいらっしゃいます。
経過をみているうちに、指の筋力が低下し握力も弱まります。見た目にはわからないほどの骨の変形でも、指が動かしづらくなり指を動かすと音がすることがあります。
また患部が熱を持っていたり、指のしびれが続くと事故につながる危険性も増しますので直ちに病院で診察を受けるべきです。
治療と予防はあせり禁物
保存療法が一般的です。患部周辺のテーピングや投薬、固定も含め局所の安静などがあります。急性の場合は、トリアムシノロンなどの関節内ステロイド注射がとても効果が出る患者さんが多くいます。
保存療法で改善せず、変形が進みこのままでは日常生活に支障をきたすと診断されれば手術を提案されます。手術方法は、関節をガッチリ固定してしまう方法、結節コブを切除する方法がありますがどちらにするかは医師が決定します。
予防はいつから始めれば良いのか迷う方もいらっしゃることでしょう。物心ついたころから気をつけるように言い続けるのはやりすぎのような、かわいそうなことをしているのではと親子3代で悩み続けるのも良くはありません。
手や指先は使わ無さ過ぎても筋金入りの不器用さんになりかねませんし、さじ加減が大切です。発症してしまったら、現在のところ命に関わる症例とは位置づけられていませんので、治療を受けてその後は第1関節が痛むときは安静にしましょう。
それでもどうしても手を使わなくてはならないことのほうが多いでしょうから、テーピングを面倒くさがらずに丁寧にほどこしましょう。テーピングをしなかったり大雑把に巻いてミスをするより、きちんと巻いたほうが結果的に作業ははかどります。
まとめ
ゴツゴツ手の原因はヘバーデン結節の疑い
使いすぎ?お手入れ不足のせいではない
自分の指ではないような症状
治療と予防はあせり禁物