偏頭痛でお悩みのみなさんのなかには、めまいや吐き気、おう吐などの症状まであって毎日が辛すぎるという方々も多いことでしょう。偏頭痛は未だ原因がはっきりと解明されておらず、また病気でもありません。
原因がわからず病気ではないといわれては余計にストレスが大きくなるばかりです。今回は 偏頭痛 と めまい の理解を深め、おひとりで取り組むことのできる対策をご紹介していきます。
めまいを伴う偏頭痛の原因と対処法
偏頭痛とめまいは病気ではないのか
頭の痛い原因が病気によるものであれば、CTやMRIで頭を撮影すると脳出血など何らかの原因が画像に写ります。しかし、偏頭痛は全く何も写りません。逆に言えば、何も異常は見当たらないので偏頭痛でしょうという診断になるということです。
病院で視覚的に発見できない原因となると、内面的精神的な気分の問題なのでしょうか。最も一般的な見解では、ストレス、疲れ、睡眠不足などによって自律神経が正常に機能しなくなったときに偏頭痛が起こると考えられています。
偏頭痛は、緊張しているときに起こりやすくなります。緊張すると自律神経の一つである交感神経が無意識に緊張します。緊張というのは興奮して血圧が上昇している状態です。このとき血管は収縮しています。そして緊張から解放されると、血管は急激に拡張します。
急ブレーキ急発進が車にダメージを与えるように、拡張した血管から炎症物質が分泌されます。その物質が血管を取り巻く三叉神経を刺激して、偏頭痛を発症するのです。
めまいは、脳の循環が偏ったり滞ったりしたときに生じることがあるとされています。脳へ向かう血流には複数のルートがあり、そのいずれかに左右差が出ると脳内の血流にも乱れが生じてめまいが起こるのです。人は「目」ではなく「脳」でものを視ていることがわかります。
その血流の調整の一部は、交感神経が担っています。交感神経は、ストレスや緊張といった負荷が過度に掛かると自律神経よりも優勢になります。つまり自律神経が乱れます。
自律神経の乱れが偏頭痛やめまいを引き起こす一因であることはほぼ確定したわけですが、めまいが原因で偏頭痛が起こるのか、偏頭痛が原因でめまいが起こるのかはよくわかっていないのが現状です。
偏頭痛とめまいの和らげ方
原因がわからないため、根本治療法もありません。けれども、症状を少しでも軽くする方法はあります。個人差が大きいため、ご自身に合ったものを見つけてください。
一つめは、冷やすことです。身体が温まると血管は拡張し、冷えると収縮します。冷却シートや氷枕などで、頭やこめかみ、首の後ろに当てると少し楽になるかもしれません。
二つめは、眠り過ぎないことです。睡眠不足と睡眠過多は偏頭痛を悪化させます。何事も極端な行為はからだに毒であるということです。
三つめは、部屋を暗くすることです。ご在宅であればカーテンを引いて静かに過ごしましょう。女性は月経周期と関係することが多いので、大音量で音楽を聴いたり香りの高いものを飲食することも避けたほうが良いでしょう。
四つめは、カフェインの摂取です。カフェインには血管を収縮させる作用があります。緑茶、紅茶、コーヒーなどを1杯だけ飲んでみましょう。何杯も飲んで依存性気味になると効果が薄れてしまいます。
偏頭痛とめまいの予防法
精神的なストレスや不規則な生活を完全に改めることはむずかしいでしょう。またストレスにはパソコンを長時間使用するなどの身体的なものも含まれます。
そこで、ストレスに負けない血管をつくることにしましょう。適度な運動やストレッチに加えて、マグネシウムの摂取を心がけてください。マグネシウムには体温や血圧を調整したり神経の緊張を抑える効能があります。
できればサプリメントではなく、食品からほどほどに摂取するのが良いでしょう。豆みそ、納豆、いわしの丸干、あさり、桜えび、しらす、たくあんなどに多く含まれています。
まとめ
めまいを伴う偏頭痛の原因と対処法
偏頭痛とめまいは病気ではないのか
偏頭痛とめまいの和らげ方
偏頭痛とめまいの予防法