腓骨筋炎という怪我を知っていますか?あまり名前を聞くことは少ないかもしれませんが、実は足首の捻挫に起因して起こることの多い身近な怪我なのです。
では、 腓骨筋炎 を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。原因や治療方法など詳しく紹介します。
腓骨筋炎の症状と改善策
腓骨筋炎とは
腓骨筋炎とは、すねの上部からくるぶしの外側・後ろを通り、土踏まずに付着している腓骨筋という筋肉が炎症を起こした状態です。
腓骨筋炎の原因
主には、捻挫を契機として腓骨筋炎を起こすことが多いといわれています。足首を内側に捻る「内反捻挫」を繰り返すことによって、腓骨筋が引き延ばされ、後に炎症を起こすことになります。
特に、マラソンランナーによくみられる症状だといわれています。そのほかにも、サッカーやバレーボールなどの競技特性であるジャンプや細かい切り返しなどの足に負担がかかりやすい競技においてよく起きる怪我だといわれています。
また、腓骨筋炎が起こりやすい身体のアライメントがあります。それは、足の向いている方向に対して、すねが外側を向いてしまった場合に起こりやすいといわれています。さらに普段から足の小指側に体重が乗っている方は少しの動作で足首を内側に捻ってしまうため、要注意です。
腓骨筋炎の症状
腓骨筋炎にみられる症状として、腓骨筋の走行であるくるぶしの外側・後ろから土踏まずにかけて痛みや腫れが起きます。また、足首を内側に捻る動きやジャンプの着地、切り返し動作などの体重がかかることで痛みが増強するといわれています。
腓骨筋が炎症を起こしている際には腓骨筋が伸ばされている、筋肉が張っている感じがするといった自覚症状があります。腓骨筋の走行部分以外にも、ふくらはぎや足の裏の外側へ痛みを感じることもあります。
腓骨筋炎の治療方法
腓骨筋炎は基本的に保存療法で治療を行います。痛みが我慢できない場合には鎮痛剤を服用し、炎症に対してはアイシングで対応します。場合によれば、抗炎症剤を行うこともあります。
怪我の状態が軽度であればテーピングやサポーターを使用しながら運動を行うこともできるといわれています。
重度の場合は、運動は中止し、安静にすることが必要です。
腓骨筋炎は適切な処置を行い、治療を行うことでだいたい、2週間ほどで完治するといわれています。ただこれはあくまでも参考程度の治療日数であり、怪我の治り方には個人差があるということを忘れないでください。
腓骨筋炎の改善策
腓骨筋炎を改善するには、怪我の治療と共に原因を改善することが重要です。特に身体のアライメントを改善することが今後の怪我の再発を防ぐためには大切です。
インソールを使い、外側重心にあるものをあるべき場所へ移動させることや、ジャンプの着地の衝撃を吸収しやすいものに変えることで腓骨筋への負担が大きく減ります。
また、すねの内側の筋肉が硬く緊張していることもあるので、温熱療法を行い筋肉の柔軟性を取り戻すことでアライメントを正しく保つことができます。
しかし、一度柔らかくなったからといって、そのまま放ってしまうとまたすぐに筋肉は硬くなってしまいます。つまり、一度のケアでなく、常日頃からの日常的なケアが重要となるのです。
自宅でもストレッチやマッサージなどでセルフケアを行うことで怪我が治るスピードも、再発予防の確立もぐんと上がります。日頃から、怪我に対しての意識を変え、注意を向けることによって怪我を1日でも早く治しましょう。
まとめ
腓骨筋炎の症状と改善策
腓骨筋炎とは
腓骨筋炎の原因
腓骨筋炎の症状
腓骨筋炎の治療方法
腓骨筋炎の改善策