ふいに 膝痛み を感じることが日常生活のなかでもあると思います。ただ、ひとことで膝が痛いといっても、それが前側なのか、外側なのか 内側 なのかで原因が大きく異なってきます。
今回は特に膝の内側の痛みにフォーカスし、原因が何なのか、また治療法としてはどのようなものがあるのか、ご紹介します。
膝痛みの大きな原因は?~膝の内側の場合~
膝の内側が痛い原因!
膝の内側の痛みには大きくわけて4つの怪我が原因になると考えられています。腱や靭帯性の怪我としては、内側側副靭帯損傷や鵞足炎などが考えられます。
そのほかには、内側半月板の損傷や変形性膝関節症による膝の痛みがあります。それぞれの発生原因や怪我の対処法にはどのようなものがあるのでしょうか。
内側側副靭帯損傷の場合
内側側副靭帯損傷は、太ももの骨の内側から脛骨の内側へと付着している内側側副靭帯をなんらかの原因によって損傷してしまう傷害です。内側側副靭帯は主に膝の外側から外力を受けるなどの外反力から膝を守ろうとします。
内側側副靭帯の制動力が外反力に対して限界を迎えてしまうと、内側側副靭帯が損傷してしまうのです。損傷の度合いは断裂の全くない軽症の状態から、部分断裂や完全断裂など重症のものまであります。
内側側副靭帯を損傷してしまうと、重症度やその後の生活内容などにもよりますが、基本的には保存的治療において完治が見込めるといわれています。
炎症がおきている場合には原則1~2週間は安静とし、炎症を抑えるためにアイシングをおこないます。炎症がおさまってきた場合には少しずつ運動をはじめ、膝の周辺の筋肉を鍛えることで再発予防のひとつになります。
鵞足炎の場合
鵞足炎は、脛骨の内側にある鵞足と呼ばれる部分へ付着している腱のけん引力によって炎症がおきてしまう状態です。鵞足には縫工筋、薄筋、半腱様筋という3つの腱が付着しています。
特に、マラソンなどの長い時間走る競技や陸上の短距離やサッカーなどのダッシュをおこなう競技において発症しやすい怪我とされています。
鵞足炎の特徴としては、運動時の痛みのみであり、安静にいているときには特に痛みは感じないといわれています。この点がほかの膝内側におこる傷害とみわけるポイントとなります。
治療法としては、鵞足炎も保存療法で経過をみていき、治療をおこなうなかで、ランニングフォームを正しく身に着けることが再発予防にもつながります。
内側半月板損傷の場合
筋肉や腱、靭帯以外の痛みとして半月板の内側を損傷してしまった場合もあります。
膝の内側半月板を損傷する理由にはいくつかあり、外力を受けた際に半月板を損傷する場合もあれば、前十字靭帯や内側側副靭帯の損傷による合併症として内側の半月板を損傷してしまう場合もあります。
そのほかには加齢によって直接半月板に圧迫力が生じて損傷してしまう、先天的な骨格の変形による圧迫損傷などがあります。半月板は血流が存在していない場所以外を損傷した場合には、基本的に自力での再生は不可能といわれています。
そのため、損傷した度合いに応じて半月板を縫合する場合と切除する場合があります。損傷の度合いによっては保存的治療でも痛みを減らすことはできますので、損傷度合いやその後の生活様態によって治療方針は決めることが可能といえます。
変形性膝関節症の場合
最後は変形性膝関節症による痛みの発生です。変形性膝関節症は主に加齢が原因となり、膝を含む周辺の骨格が変化し、膝の関節に無理な圧力がかかることによって損傷してしまう傷害です。
変形性膝関節症は筋肉で骨を支えられなくなってしまうことがひとつの原因となりますので、膝周りの筋力をトレーニングすることによってある程度の痛みを解消することも可能であるということがわかっています。
しかし、重度の場合には関節自体が変形してしまう場合もあり、この場合には手術が必要となってきます。先天性の骨格異常を除く場合には、日ごろから運動を意識的におこなうことである程度の予防が可能になります。
まとめ
膝痛みの大きな原因は?~膝の内側の場合~
膝の内側が痛い原因!
内側側副靭帯損傷の場合
鵞足炎の場合
内側半月板損傷の場合
変形性膝関節症の場合