膝が痛いのでふと目を向けると、水が溜まっていることがあります。これは水分を摂取しすぎてお顔がむくむのとは、全く別の症状です。そのうち水がなくなるだろうと気にせずにいると、重篤化してしまうこともあります。
膝に水が溜まる とすぐに困ることはありませんが、この先どうなっていくのか知っておきましょう。
膝に水が溜まるのはナゼ?病気なの?
「水が溜まる」とは
膝にトラブルを抱えている方は大勢いらっしゃいますが、水が溜まるのも関節の炎症と大きな関係があります。関節の周辺には関節包という袋があり、その中に滑液という液体が存在します。関節が何らかの炎症を起こすとその炎症を冷やすために滑液が多く分泌されます。
この作用によって炎症物質が洗い流されるのです。滑液が関節包のなかでタプタプ状態になるので、外見は腫れているようにみえます。これが水が溜まるという症状です。
滑液が多く分泌される炎症は、関節の使いすぎ、ストレス、血流障害、肥満、脱臼、ガングリオン、ガン、慢性関節リウマチ、変形性膝関節症、膝の打撲(外傷性膝関節炎)、ベーカー嚢腫などがあげられます。
ご自身でなんとか改善できそうなものもあれば、病院でみていただかないと解決しないものまで実にさまざまです。ストレスのせいだろうと自己判断していたら、徐々に悪化してきたので病院へ駆け込んだらガンだったという事態もあるでしょう。
ご面倒かもしれませんが、2、3日しても水が溜まったままの場合には一度病院へ足をお運びになることをお勧めいたします。
ひざの使いすぎ?
病気ではない症状として、まず「脱臼」があります。スポーツをしていたり長時間外で遊びまわっていると、膝小僧(お皿のような部分)が炎症したり筋肉のバランスが崩れることもみられます。そのために脱臼すると、膝に水が溜まるのです。
脱臼はサポーターなどをして安静にしていると運良く自然治癒することもありますが、運が悪いと不完全に治ってしまい治療が困難になります。そうならないためには、少なくとも脱臼した翌日には病院へ向かいましょう。
次に「ガングリオン」ですが、指に発症するイメージをお持ちの方も多いでしょうが膝にも発症します。どちらかというと男性よりも若い女性に多く、ストレスや血流障害、過去のケガ、関節の使いすぎなどが原因となることが多いようです。
ガングリオンは自然に治ることが多いので、特に治療は必要ありません。そして「ベーカー嚢腫」や「ガン」、「慢性関節リウマチ」は治療が必要です。
ベーカー嚢腫は耳慣れないかもしれませんが、膝の関節包の延長部分に関節液で満たされた小さな袋が発生したものです。この袋から漏れ出した関節液が周辺の組織に影響を与えて炎症を起こす可能性があります。
ガンは、良性か悪性かは診断してもらわないことにはわかりませんから、心配になった時点で病院へ行くと良いでしょう。慢性関節リウマチは、治療をしても完治することはほぼありませんが早めの治療で症状を緩和することは可能です。
ダイエットで解決
肥満気味の方は膝痛や腰痛持ちさんが多いですが、負担をかけているという自覚がある方とない方がいらっしゃるようです。膝には潤滑液が備わっているのですが、肥満による炎症でバランスが崩れると水が溜まってしまいます。
バランスを元に戻すにはダイエットをして少しずつ膝の負担を減らしてあげるしかありません。運動する以前に動けないという方は、食事の量から減らしましょう。
間食をしないだけで数kg減るケースもあるようですから、最初から投げやりにならずに挑戦してみましょう。病気ではなく肥満で膝に水が溜まって、痛みがあり歩行がつらいというのはもったいないことです。
少し体重が減ってきたら外に出てウォーキングをしてもよいですし、ルームランナーで汗を流しても良いでしょう。膝が少し痛いことよりも、好きなものを好きなだけ食べていたいという気持ちも理解できますが、後々のことをよく想像してみてください。
今は何とか歩いているけれども加齢とともにつらさは増すばかりです。ご自身も周囲の人々も苦労するのは目にみえています。ご自身で治せるうちに治してしまいましょう。
まとめ
膝に水が溜まるのはナゼ?病気なの?
「水が溜まるとは」
膝の使いすぎ?
ダイエットで解決