膝の痛み とひと言で言っても膝全体が痛いのか、それともどこかの方面に限局した痛みを感じるのか、はたまた膝の内部に痛みを感じているのかで痛みの原因は大きく変わってきます。
今回は特に膝の 内側 に痛みがある場合についてご紹介します。
膝の痛みでも特に内側に感じる場合の原因は?
膝の内側の構造は?
膝全体のおおまかな構造としては、大腿骨と脛骨、膝蓋骨から骨組み部分は形成されています。これらの骨と骨をつなぐためには、関節や靭帯、半月板などの軟部組織が存在しており、骨のまわりは筋肉に覆われて骨を支え、関節を自由に動かしているのです。
そして、今回の主役である膝の内側の構成はというと、骨組みは変わらず、膝の内側の軟部組織としては、脛骨の内側課に付着している内側の半月板や大腿骨内側上顆から脛骨へと付着している内側側副靭帯が大きく関わってきます。
また、筋肉では鵞足に付着している縫工筋や薄筋、半腱様筋や内転筋群などが関係してきます。
膝の痛みの原因
膝の痛みの原因としては、筋肉を傷めている場合や、膝の軟部組織である軟骨や半月板、靭帯の損傷、骨の損傷、筋肉の付着部の炎症などが考えられます。
その中でも内側の痛みとしては、鵞足炎や内転筋群の損傷、変形性膝関節症による軟骨組織の損傷や変形、半月板損傷、内側側副靭帯の損傷や断裂などがあります。それぞれの怪我がどのようなものか、また何が原因として発症してしまうのか、ご紹介します。
鵞足炎
鵞足炎とは、脛骨の内側に鵞足とよばれる部分が存在しており、この部分に付着する縫工筋、薄筋、半腱様筋がなんらかの影響によって固くなってしまう場合、あるいは外力の影響でこれらの筋肉が引っ張られてしまった場合に付着部分である鵞足に大きなけん引力が加わり、鵞足部分が炎症をおこしてしまう傷害です。
大きな原因としては筋肉が疲労や加齢による原因で拘縮してしまうことがあるため、スポーツ後の疲労回復やからのケアを怠らないことで怪我の予防ができます。
内転筋群の損傷
内転筋群は太ももの内側についている筋肉の総称で、細かくいうと“大内転筋”、“長内転筋”、“短内転筋”、“恥骨筋”、“薄筋”があります。
太ももの筋肉のなかでも特に内転筋群は拘縮しやすいといわれており、疲労だけでなく、外力を受けた場合にも拘縮しやすく痛みを発症しやすい場所です。そのため、日ごろから筋力の強化や疲労の除去などは入念におこなっておくことをおすすめします。
また、内転筋の筋力が衰えてしまうと、膝蓋骨の安定が保たれなくなってしまい、外側へ脱臼しやすくもなってしまうので、さまざまな怪我の予防に対しても非常に重要な筋肉群であることがわかります。
軟部組織の損傷
半月板や靭帯の損傷は主に外傷が原因となっておこります。特に内側の痛みの場合には半月板の損傷と靭帯損傷は関連しておきやすい怪我ともいわれており、どちらかの損傷がみられた場合にはもう一方への影響がないかどうかの診察も重要になります。
たとえば、前十字靭帯や内側側副靭帯を損傷してしまった場合には、合併症として内側半月板の損傷も疑うことが大切なのです。靭帯の場合には再建手術も可能ですが、半月板の損傷は治癒が難しい部分でもあるので傷害の発生には十分注意をしたいものです。
また、関節軟骨の損傷では、変形性膝関節症が大きく関わります。変形性膝関節症は加齢が原因となって関節軟骨に編に圧力がかかってしまい、関節軟骨の摩耗や変形がおきることで痛みを発生させる傷害です。
関節の加齢による変形というものはほとんどが予防することは難しいため、膝を支えている筋肉を日ごろから鍛えておくことが大切になります。
膝の内側の痛みを感じたら?
膝の内側に痛みを感じた場合にはほとんどが炎症をおこしているので、まずは、アイシングをおこないましょう。そして、できるだけ早く病院での診察、診断を受けてください。
特に靭帯の損傷などは早期発見が症状のに大きく関わってきますので、早いうちに病院への診察をおすすめします。
まとめ
膝の痛みでも特に内側に感じる場合の原因は?
膝の内側の構造は?
膝の痛みの原因
鵞足炎
軟部組織の損傷
膝の内側の痛みを感じたら?