胃潰瘍を発症すると食欲が失くなり、血を吐くイメージをお持ちの方々も多いことでしょう。それも間違ってはいませんが 治療 は 胃潰瘍 の全てが入院して手術を受けて完治するもの、ではないのです。努力次第で 期間 はさほどかからなくても、再発することもあります。
胃潰瘍の治療の心構えをご紹介します。
胃潰瘍の治療は絶食?期間は穴が塞がるまで?
胃潰瘍といってもさまざま
胃潰瘍の症状は患者さんによって個人差がありますが、まずはご自身の胃潰瘍の原因を究明します。一つのこともあれば、複数思い当たることもあるでしょう。
胃潰瘍といえば、ストレスが多い!!というのは精神的なストレスを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、ストレスには内臓のストレスも含まれます。食べ過ぎ飲み過ぎは胃腸にとっては立派なストレスなのです。
精神的なストレスをスポーツで解消するのと飲食で解消しようとするのでは、胃潰瘍の発症率に差が出てきます。飲食以外に喫煙というリスクを抱えていれば、胃痛をガマンしているうちに胃潰瘍が進行している可能性も上がります。
食事を胃にやさしいものに変えたり禁煙したりで治る胃潰瘍もあります。症状がつらく何かほしいという患者さんには薬物療法も勧められます。胃潰瘍=胃に穴があいたというイメージがあるかもしれませんが、それはかなり進行してからの症状です。
吐血があり、胃に穴があり(あるいは穴があきかけている)ほかに治療法がない場合は手術になることもあります。手術になるのは慢性胃潰瘍が多く、急性の場合は薬物療法のほうが一般的です。
病院頼みでは治らない
軽い胃潰瘍で薬を処方してもらいあとは普段通りに生活するというのでは、治るものも治りません。通常は2~3ヶ月もすれば治りますが、治らなかったらそれは医師のせいではなくおそらくご自身の生活習慣のせいです。
医師からはお粥や野菜、果物、納豆やヨーグルトなどを食べて、お肉や香辛料、アルコールなどは控えるようにいわれます。ですが、症状が軽い場合は食欲が旺盛な患者さんも珍しくありません。
焼肉などを食べたくなり、ビールと一緒に堪能してしまった、という日が何日もあると当然ながら治療は長引きます。2~3ヶ月の通院であれば1~2万円で済みますが、長引けばそれだけコスパは悪くなります。
また禁煙するようにいわれてもそんな簡単にはできないでしょうから、せめて量を減らすことから始めることになります。どうしても完全禁煙はできない場合は、薬を服用して騙しだまし生涯を通して病院通いをすることになるかもしれません。
薬はH2ブロッカーという酸分泌抑制薬です。薬を使って不自然にからだのはたらきを抑制するのですから、患者さんによっては副作用が強く出ることもあります。副作用対策に胃薬を処方されたら、胃の具合と相談しながら服用しましょう。
食事の見直しは必須
煙草も吸わず、お酒も適量なのに胃潰瘍になってしまったという方は、食事のメニューや食べ方に改善の余地が大いにあります。胃腸のはたらきをイメージしてみてください。食べものが大きいまま一度にドドっと入ってきたら大変です。
早食いはせずによく噛んでゆっくり食べましょう。時間がないからそれは自信がない…という方も、1食試しによく噛んで食べてみてください。食後の胃もたれがなく、その後のパフォーマンスがアップしていすはずです。
その心地良さを覚えれば3食よく噛む習慣がつくのではないでしょうか。忙しいとはいっても、そのくらいの時間は誰しも確保できるはずです。加えて食後30分は消化を助けるためにあまり動かないほうが良いのですが、これはよほどのお暇がないとむずかしいことです。
せめて走らない、もしくは最初から少なめの食事で済ませるなどの工夫で乗り切ります。また偏食も胃潰瘍の回復を遅らせます。お粥ばかり食べていても胃腸が弱ってしまいますし、動物性以外の食べものを少量ずつ1日5~7回くらいにわけて食べると良いです。
そのとき意外とできていないのが「姿勢」です。前かがみでは胃腸が圧迫されてしまいます。背筋を伸ばして、というのは見た目のマナーだけでなく消化の面からも必要なことなのです。
まとめ
胃潰瘍の治療は絶食?期間は穴が塞がるまで?
胃潰瘍といってもさまざま
病院頼みでは治らない
食事の見直しは必須