胃もたれを感じると胃薬を飲みたくなる方も多いことでしょう。しかし、原因に思いを巡らせずにむやみに胃薬などを飲んでもお金の無駄になることもあります。ひとくちに胃もたれといえるほど、単純なものではないのです。
胃もたれ の 原因 を考えつつ、ご自身の生活習慣を振り返ってみましょう。
食べすぎとは限らない胃もたれの原因とは?
消化能力を考える
胃もたれは食べすぎて胃が重くなって自覚症状が出ているというイメージがあるかもしれませんが、もう少し理屈があります。胃の機能が低下している、胃酸分泌が滞っている、暴飲暴食などによって食べたものが胃に長く停滞している状態です。
食べてしまった以上はどんなに時間がかかっても消化しなくてはなりません。しかし消化能力には限界があります。胃もたれはもうこれ以上は食べるなという胃からの警告です。胃酸が分泌するには起きたまま安静にしている必要があります。
食べたあとは特に夜は寝てしまいたいとなりますが、睡眠中は胃腸のはたらきもほとんど休んでいます。ですから、翌朝起きたときにもまだ胃もたれが治っていないのです。
また、食べたあとすぐに運動したり動き回るのも良くないことです。動くことにエネルギーの消費が優先されて胃腸にまで血液が回らなくなり、消化の妨げになります。食事のあとにのんびりくつろぐ時間のある方は少数派かもしれません。
ですので、消化を助けるという意味でも食べすぎないほうが胃腸もご自身も楽なのです。とはいえ、ときどきは食べすぎるくらいお腹いっぱい食べたい日もあるでしょう。
食べすぎたら2、3日は小食になるなどの己との戦いに勝てるように調整すれば胃もたれが1週間治らないというような事態になることはありません。
食べすぎていないときの原因
内臓も生きているのですから、酷使したり加齢によって消化能力は徐々に低下していきます。ずっと小食にも関わらず胃もたれがあるという方は、食事の中身に問題があったり不規則・不健康な生活をされていたり、免疫機能が低下しているなどの原因が考えられます。
食事はご飯が少なめでもお酒や冷たい飲み物を多く流し込んでいれば、栄養不足で消化不良を起こします。
お酒の分解にはエネルギーを多く必要とされますから、炭水化物やタンパク質、ビタミンやミネラルなどの栄養のあるものをバランスよく食べながら、適量を胃に入れるのが理想です。
栄養が偏ると免疫機能も低下して風邪をひきやすくなったり治りにくくもなってしまい悪いことづくしです。不規則・不健康な生活というのは、遅寝早起きや遅寝遅起き、睡眠不足、喫煙がいちばんわかりやすく胃の具合にあらわれます。
睡眠不足の解消にはなりませんが、たとえば電車に乗っているときに何もせずに目を閉じているだけでもかなり疲れがとれます。
電車内でゲームをしたり音楽を聴いたりするのは気分転換にはなりますが、脳を刺激して帰宅後の睡眠の妨げになっていることもあります。喫煙に関しては、禁煙するに越したことはありません。
かめばかむほど良い
よくかむことは胃腸にも身体全体にも良いことしかありません。悪いことは強いてあげればかみ方が力強いと、歯やあごに負担がかかってしまい関節や歯そのもの、歯神経に悪影響を及ぼすことがあるかもしれないということくらいです。
かむと、唾液が分泌されやすくなり食べた物と一緒に胃に入っていくので消化が楽になります。もちろん、かむことで食べ物が細かく切り刻まれて消化がスムーズになりというのもあります。
胃腸を鍛えるにはほどよく大きいままの食べ物も入れたほうが良い、ということはありません。そしてダイエット効果も期待できます。よくかむことで満腹中枢が刺激されて食べすぎを防いでくれるのです。
よくかんでもあるだけ食べたくなってしまう方は、食べ物を目に付くところから遠ざけておかわりはしないなどの工夫をしましょう。本来の目的はダイエットではなく胃もたれを治すことですが、髪やお肌を労わるように胃を労わる気持ちを持ちましょう。
最後に胃もたれではなく病気の可能性についてですが、慢性化している場合は胃潰瘍や十二指腸潰瘍などを発症しているとも考えられます。自然治癒することはほとんどありませんので、病院でみてもらいましょう。
まとめ
食べすぎとは限らない胃もたれの原因とは?
消化能力を考える
食べすぎてはいないときの原因
かめばかむほど良い