多くの方が経験される怪我の一つである 靭帯損傷 ですが、「軽い捻挫くらいだから。」といって放っておいてしまうと、恐ろしい 後遺症 を引き起こしてしまうことがあります。
しかし、「なぜ起きるのか。」の原因を知ることでこの後遺症を防ぐことができるのです!
靭帯損傷による後遺症は防げる!
靭帯損傷とは
靭帯損傷とは、靭帯が強い負荷や本来の動きに対して反対の動きを強いられた際などに靭帯が持っている許容範囲を超えて伸ばされてしまった、または断裂してしまった状態のことをいいます。
さらに断裂には種類があり、部分断裂と完全断裂の二つにわけられています。
靭帯損傷は重症度によって三段階にわけられており、軽度損傷のⅠ度は靭帯が軽く損傷された状態、中等度損傷のⅡ度は靭帯の部分断裂、重度損傷のⅢ度は靭帯が完全に断裂した状態をあらわします。この重症度が上がるにつれて、関節の不安定感は増していきます。
靭帯損傷の後遺症
靭帯損傷の後遺症として最も多くあげられているのが、関節の変形です。これは、変形性関節症と呼ばれ、一回の靭帯損傷で起こることは少なく、靭帯損傷を何回も繰り返すことにより関節に負担をかけ、変形が起こると言われています。
変形性関節症は全身のどの関節でも起きるといわれており、さまざまな症状を引き起こしてしまいます。関節自体を動かすことが困難になる、何もしていない状態でも痛みを感じる、寒さや気圧の影響を受けて痛みを感じるなどの症状が報告されています。
その他にも靭帯損傷を起こした部位によって起こりやすい後遺症があります。
後遺症~足首~
足首の場合は、関節不安定症や痛みの残存などがあげられます。長い期間が経過した後に関節不安定症が起きてしまうと、保存治療での完治が望めず、手術をしなければ完治できないと言われています。
どうしても手術したくないという場合には、サポーターや関節周囲の筋力強化をすることで、関節をある程度サポートしてあげることができます。
後遺症~膝~
膝の場合は、半月板損傷や変形性膝関節症を招いてしまいます。靭帯が機能的に働かないと、膝関節を構成している、大腿骨と脛骨の関節面がぶつかり合ってしまい、双方の間に介在している半月板を傷つけてしまう場合があります。
半月板は、クッションの役割も担っているため、半月板を傷めてしまうと関節への衝撃が大きくなり、関節までをも痛めてしまう可能性もあるのです。
後遺症を残さないためには?
靭帯損傷の後遺症を残さないためには、靭帯損傷が疑われた場合にしっかりと応急手当を行い、受傷後の治療やケアを行うことが重要になります。応急手当では、RICE処置を基本として対応することをおすすめします。特にアイシングはしっかりと行いましょう。
靭帯損傷をすることで出血を起こし、患部に血液が溜まってしまうと周辺組織の二次的低酸素傷害を起こしてしまい、損傷部位の治癒に時間がかかってしまうだけでなく、先に述べた後遺症と異なったものを引き起こす可能性もあるためです。
また、怪我の急性期を過ぎたころから患部のリハビリを行い、周辺の筋肉強化を図りましょう。患部周辺の筋肉を鍛えることによって靭帯をサポートしてあげることができます。
さらに、運動時には、テーピングやサポーターを装着して行うことで、患部を保護し、靭帯の役割をサポートしながら運動を行うことができるため、靭帯損傷の再発率が下がります。
怪我の完治までには時間がかかることもあります。しかし、ケアや再発予防を怠ることで、後遺症を残しまうと、取り返しのつかない事態につながってしまうこともあります。将来の自分が悲しい思いをしないためにも、怪我直後からのケア、リハビリ、怪我の再発予防に努めましょう。
まとめ
靭帯損傷による後遺症は防げる!
靭帯損傷とは
靭帯損傷の後遺症とは
後遺症~足首~
後遺症~膝~
後遺症を残さないためには?