体調がすぐれないときに、自律神経が正常ではないのだとお考えになる方は少ないことでしょう。ですがヒトは誰しも自律神経の状態に振り回されながら生きています。
振り回されるというよりも、はたらきが一定の状態を保つことができないで 乱れ がおさまらないのは、ご自身にも原因があります。 自律神経 をコントロールする術をご紹介いたします。
自律神経の乱れ?つらい原因は自分自身?改善策とは
健康は自律神経から
自律神経は呼吸を止めるように意識的にコントロールできません。交感神経と副交感神経が交互にはたらくのが正常の状態です。
交感神経は主として昼間に活発になります。勉強したり仕事をしたり、運動をするときにほどよい緊張感をもたらします。ですから、本来休むべき夜に勉強したり仕事をするのは何だか余計に疲れるのです。
副交感神経はリラックスするときにはたらきます。昼間起きている場合は夜に活発になります。ヒトが最もリラックスしているのは睡眠中です。この二つの神経がバランスよくはたらくには、規則正しい生活と適度な運動、豊富な栄養、十分な睡眠が欠かせません。
そして本人にとって好ましくない環境の変化やストレスも自律神経の健康を乱します。理想的な生活習慣を実行しようとして、それがかえってストレスになることもありましょう。同じ場所で同じように過ごしていても、ストレスの受け方には個人差があります。
ですから、「このくらいでストレスを感じていては生きていけない」などとご自身や当人を責めることは全くないのです。
からだにやさしい生活
自律神経のはたらきをコントロールはできませんが、その活動のサポートをすることはできます。まずは睡眠不足を解消しましょう。そんな簡単にはできないと思われるかもしれませんが、「7時間以上寝ないと寝不足」などという思い込みは捨てましょう。
ヒトの脳は複雑で解明されていないことのほうが多いですが、単純な面もあります。「わたしは今から8時間たっぷり休む」、「5時間も眠れる」といいきかせて眠りにつくと不思議なことに寝覚めが良いということがあります。
自己暗示にかかりやすい方、かかりにくい方がいらっしゃいますが、ぜひ一度お試しになってはいかがでしょうか。
そして食事と運動は、油や糖分を摂取しすぎないように気をつけましょう。これらが体内に蓄積すると自律神経は乱れやすくなります。
運動というのは始めから本格的に外に出て何かしようとすると、挫折しやすいので、駅では階段を使う、帰りにひと駅歩くなど「ついでに」ちょっと運動したつもりになれることから始めましょう。
極めつけはおタバコですが、禁煙できるのであればそうしたほうが良いことはいうまでもありません。いくら睡眠、運動、食事に気を配って努力しても喫煙していては効果はほとんどありません。
ご自身では体調が良いような気がするかもしれませんが、その体調の良さは禁煙した場合の体調の1割にも満たないもったいない状態です。
心にやさしい生活
精神的なストレスが自律神経に悪影響を及ぼすことは前述のとおりです。これは食事などの外からのメンテナンスによってのみでは、対策としては不十分です。からだの内側からの改善が必要になります。
ストレスがあると、無意識のうちにどうしても呼吸が浅くなっています。ですから深呼吸をしてゆっくりしたり、楽しい話題をゆっくり話したり、ゆっくりお散歩をすることが副交換神経のはたらきを優位にします。
朝昼夕寝る前に深呼吸を10~20回ほど、1回に5~8秒間ほどかけて少しずつ息を吐き出してみてください。心が軽くなったような気がします。「なったような」というとうさんくさいかもしれませんが、気分の問題は健康に直結しています。
反対に、気分は良くても心にやさしいとは言い難い習慣もあります。休日に早起きしてお出かけをする、何時間もテレビやDVDを観たりゲームをする、限界まで運動をするなどは交感神経が優位になるばかりで休息になっていません。
ときどきはそんな日も良いですが、毎週のお休みには過酷です。パソコンやテレビ、携帯電話をみないで、本を読む、じっくり料理をするような日も設けると心身が休まって自律神経の乱れがおさまりやすくなります。
まとめ
自律神経の乱れ?つらい原因は自分自身?改善策とは
健康は自律神経から
からだにやさしい生活
心にやさしい生活