肘の外側を圧迫する場合や、テニスやゴルフなどのスポーツをおこなった際に肘の外側に痛みを感じたことがある場合、 上腕骨外側上顆炎 の可能性があります。痛みは常に感じるのではなく、その部位を圧迫や使用した際に感じることが多くあります。
では、この傷害の原因は何なのでしょうか。また予防や再発予防は可能なのでしょうか。
上腕骨外側上顆炎とは?原因から再発予防まで!
上腕骨外側上顆炎とは?
上腕骨外側上顆炎とは肘関節の腱付着部傷害の総称といわれています。外側上顆炎は成長期に発症するものと成人で発症するものがあり、これらの原因は異なります。
成長期に発症する上腕骨外側上顆炎は小学校の高学年から中学生によくみられる症状で、骨の成長に筋肉の成長が追い付かないことによって腱の付着部に炎症がおきてしまうのです。
痛みはしばらく続きますが、筋肉の成長が追い付いてくることで痛みは消失することが多いといわれています。
成人になり発症する上腕骨外側上顆炎としては、テニスやゴルフなどのスポーツによって痛みを発症するため、別名テニス肘やゴルフ肘とも呼ばれています。この怪我は男女比をみると女性に多くみられ、40歳前後で発症しやすいといわれています。
テニスやゴルフなどのスポーツをする際にはインパクトの衝撃に対して前腕筋群が収縮した状態を保持することで筋肉の付着部に炎症がおきてしまうことで痛みに発展します。
上腕骨外側上顆炎の診断方法は?
上腕骨外側上顆炎では症状がひどくなってしまうと、ぞうきんをしぼる動作をおこなうだけでも痛みを感じるようになります。また前腕の外側を圧迫すると痛みを感じます。
そのほかにも、手首を背屈させる状態で抵抗をくわえると同部位に痛みを感じます。抵抗を加える代わりに、椅子を持ちあげる動作でも痛みを感じます。症状が悪化するとX線写真で肘の部分に骨棘や腱の石灰化がみられる場合があります。
徒手抵抗テストなどご自身で痛みの部位を確認できますが、確定診断は病院でおこなうことが重要です。上腕骨外側上顆炎と似た症状に滑膜ひだ障害という傷害もあるため、自己診断は注意が必要になります。
上腕骨外側上顆炎の治療法は?
上腕骨外側上顆炎は一般的には保存療法で症状が軽快するといわれています。アイシングをおこないながら安静にします。必要に応じて鎮痛薬などの服用をおこないながら様子をみていきます。
痛みが少しずつ緩和されてきた場合には、ストレッチやマッサージをおこなうことで症状の改善が早くなります。
しかし、数ヶ月安静にしている状態でも症状が改善されない場合には手術療法をおこなう場合もあります。手術をおこなうことは比較的まれですが、腱の変性が強い場合などには手術が適応になります。
また、痛みを緩和させる道具としてテニス肘バンドがあります。痛みのある部分よりも遠位に装着することで痛みが緩和できる場合があります。痛みが緩和される場合にはテニス肘バンドを装着のうえスポーツをおこなうことも可能です。
しかし、人によっては装着しても痛みが緩和されない場合もありますので、痛みが緩和されない場合には装着は無理におこなわないようにします。
予防や再発をさせないためには?
上腕骨外側上顆炎は筋肉の成長が骨の成長に追い付かない場合や、筋肉が固くなってしまうことで腱の付着部が炎症をおこしてしまうことで症状を発症してしまいます。
そのため、症状の発生を予防、さらに再発を防ぐためには日ごからのストレッチやマッサージが重要になります。筋肉を柔らかい状態で保つことで疲労が蓄積されにくく、腱付着部の炎症がおきにくくなります。
そのほかに、筋力をある程度保持することも大切です。筋力がないと衝 撃に対して筋肉の保持する力が負けてしまい、腱の付着部に炎症がおきてしまうのです。そのため、筋肉がある程度柔らかく、筋力が程よくついていることが怪我の予防や再発に重要なポイントです。
まとめ
上腕骨外側上顆炎とは?原因から再発予防まで!
上腕骨外側上顆炎とは?
上腕骨外側上顆炎の診断方法は?
上腕骨外側上顆炎の治療法は?
予防や再発をさせないためには?