過敏性腸症候群 の症状のなかでも、 ガス型 は悩みを深めるつらさがあります。腹痛や下痢なども大変ですが、ガマンできれば周囲に気づかれることは少ないでしょう。
ガス型は意に反してガスが外に出てしまうことがあり、よそ目が気になるとストレスが増します。症状を改善して楽しく過ごせるようになりましょう。
ガス型の悩みを解決!過敏性腸症候群とは
おならの相談
ガスというのは、つまるところ「おなら」です。物心ついた頃から人前でおならをするのは恥ずかしいことという意識があり、なかなかひとには相談しにくいものです。腸内にガスがたまるとからだに悪いので外へ排出します。
TPOをわきまえて外へ出すのをガマンすると腸内にたまってお腹が張って苦しく感じます。過敏性腸症候群になるとガマンできなくなることも出てきて、たった1回の失敗で周囲に白い目でみられるのはやりきれません。
しかも健康なときよりも臭いの強いガスが出るため、心配事が増えてしまいます。ガスがたまる原因は心配事のストレス、緊張によって呼吸が乱れて空気を多量に吸ってしまうこと、腸の働きが強すぎてガスが発生している、食生活の乱れなどから腸内環境が悪化して腸内でガスが発生しているなどが考えられます。
つまりストレスが少なく健康的な食事をして睡眠をたっぷりとっていれば、ガスも治まるはずなのです。
しかしそれはかなりむずかしい生活をされていらっしゃる方がほとんどでしょう。全面的に改善しようとすると長続きしない可能性が高くなりますから、少しずつ見直します。
運動すれば治るのか
症状の改善には、運動療法がまず勧められます。食後すぐの運動は消化に悪いといいますが、1時間以上経過してから軽く運動することは自律神経に刺激を与えて消化活動を促進します。ガスや下痢、便秘の症状が徐々に治まってきます。
さらに症状を改善させたい場合は、食事療法も効果的です。1回の食事量を減らすとお腹の張りも楽になりますし、炭水化物や動物性タンパク質の量を減らすと良いでしょう。野菜や果物など食物繊維を多く取り入れると良いとされていますが、食物繊維は摂取しすぎると下痢などの症状が悪化することもあります。
良いとされる栄養素が必ずしもご自身の体質にも合っているとは限りません。明らかにお腹を壊しているのに「これは好転反応だ。しばらくしたら体調がよくなるはずだ」などと頑なにならずに、口にするのをやめましょう。
煙草やアルコール、乳製品、カフェインなどの刺激物も控えましょう。どれもガスの臭いを強くします。今日はホットミルク、明日はコーヒーにするなど少しずつ摂取するようにします。煙草は禁煙するに越したことはありません。
日常生活のストレス
ストレスが続くとお腹が痛くなったりと同様にガスも出やすくなります。疲れやストレスで口臭が強くなったりするように、おならの臭いも強くなります。
脳と腸は密接な相関関係があり、脳が心配事や精神的な圧迫などのストレスに耐え切れなくなると自律神経を介して胃腸にもストレスが伝達されます。そうすると胃腸が運動機能障害を起こしてガスや下痢、便秘、腹痛などの症状があらわれるのです。
反対に、腸のストレスも自律神経を介して脳に伝わるので精神的なストレスが増えて日常生活に支障をきたすようになる患者さんもいらっしゃいます。
緊張したら深呼吸をしたり、「たいしたことない。大丈夫」と自分を励ましたりして少しでも自律神経を整えてストレスの緩和を図りましょう。その際に忘れがちになるのが姿勢です。猫背や前かがみの姿勢はお腹を圧迫して腸管の動きを悪くします。
意に反してガスが出てしまう患者さんの多くは、座り方が左右どちらかに偏ってクセがついているケースが目立ちます。このことによって肛門に隙間ができておならが出てしまうのです。
緊張したりストレスがたまっているときに背筋を伸ばして堂々とした姿勢をキープするというのはむずかしいでしょうが、体調の悪化を防ぐためには必要な処置です。場合によっては「反省の色がない」と受け取られないように気をつけつつ取り組んでみてください。
まとめ
ガス型の悩みを解決!過敏性腸症候群とは
おならの相談
運動すれば治るのか
日常生活のストレス