もはや国民病とまでいわれている 花粉症。その症状も多様化しつつあるようです。くしゃみ、鼻水、目のかゆみが定番症状といわれていますが、それらの症状によるストレスの他、花粉により副鼻腔内の神経が刺激され 頭痛 を訴える患者さんも増えているようです。
花粉症に伴う頭痛、その予防と対策について
花粉症について
そもそも花粉症が、いつ頃、どのような形で発症したかというと、遡ること500年ほど前のイタリアが最初だったようです。その後、19世紀にイギリスで枯草熱という夏風邪の一種として扱われたものが、どうやら花粉に原因があるととわかり「花粉症」と名づけられたようです。
日本では第二次大戦後、マッカーサーが持ち込んだブタクサの花粉による発症例が第一号だとされています。ブタクサの花粉の飛散時期に合わせ、秋に発症するのが通例となっていましたが、最近では花粉症といえばスギ花粉がほとんどです。
スギ花粉は、戦後復興のために全国の山に植林された杉が成木となり、大量の花粉を飛散させているため、春に発症する方が後を絶ちません。
花粉症による頭痛
花粉症による頭痛というとピンと来ない方も多いと思いますが、花粉症による頭痛を訴える方が急増しています。
先ず、くしゃみ・鼻水・目の痒みなどの症状に悩まされるストレスから、頭痛を併発する場合があります。
また度重になると鼻水・鼻づまりにより鼻の粘膜が腫れ、副鼻腔内に狭窄や閉鎖が起こり、鼻腔内を出入りする空気圧に差が生じることによって神経が刺激され、頭痛の症状となってあらわれる、つまり副鼻腔炎からの頭痛を訴える方も多くいます。
いずれにせよ、原因となっている花粉症に対する治療を進めることが先決です。
免疫力を高めるために
先ずは衰えている免疫力を高めるために生活習慣の見直しが必要とります。睡眠と休養、それに適度な保温を努めることが大切です。
また、皮膚に感じる温度差によって鼻の粘膜の炎症が敏感に反応するため、寒いと狭窄や閉鎖が起こりがちでちです。逆に、温かいと鼻の通りが良くなります。
季節病でもある花粉症ですが、季節が変わると花粉症自体の症状は収まります。花粉がまう春と秋は、朝夕の寒暖差が激しい季節になりますので、外出時には、マスクの着用を心がけましょう。
また、日中は暖かくても急な冷え込みに備え、上着を持って出かけるなどの工夫も必要でしょう。就寝時にも、できるだけ温かくして床に就くようにしましょう。
食生活による予防
一般的にはお酒や高タンパク、高カロリーの食べ物は控えた方が良いのですが、付き合いや趣向もありますので難しい場面もあるかとおもいます。そこで、日常生活の中で簡単にできる予防食をご紹介します。
水分補給を欠かさないようにしましょう。「暖かいお茶、大根のおろし汁、生姜のしぼり汁」は、鼻の通りをよくします。これらを脱脂綿に含ませ、鼻に詰めると鼻の中がスッとして気持ちよくなります。
体を温める食材は、「ネギ、生姜、カブ、ニンジン、サツマイモ、ジャガイモ、玄米」などがあります。その他、「青魚、ウナギ、羊肉」にも、保温効果があります。
たくさんの食材があるのでバラエティーに富んだメニューを考えられそうですね。
薬による治療
なるべく薬に頼らず、症状を緩和させることが理想的ですが、忙しく毎日を送る私たちには十分な休養や睡眠をとることは難しいことです。さらに、休養や睡眠だけでは、なかなか症状は緩和されません。薬の効果に期待してしまうことも仕方のないことです。
それでは、一般的に使われる薬をご紹介します。
抗ヒスタミン剤
花粉症に対する薬として、一般的に市販されていますが、遅効性ですので早期投与が大切となります。
ステロイド薬
即効性を求めるのならステロイド薬が効果的です。ただし、ステロイドの投与はスポット的に少量に留めましょう。ステロイド薬は、ホルモンの注入になりますので体の機能に影響を及ぼす危険性があります。
花粉症の予防対策や治療をおこなっても、頭痛がおさまらないときには、ボルタレンやポンタール、バファリンなど鎮痛薬にも鎮痛作用があります。
ですが、まずは専門医に相談しましょう。
まとめ
花粉症による頭痛、その予防と対策について
花粉症について
花粉症による頭痛
免疫力を高めるために
食生活による予防
薬による治療