関節ねずみ とは、関節のなかを骨の欠片や軟骨片が浮遊することで、痛みや関節に引っ掛かり感を感じる怪我です。別名として“関節内遊離体”とよばれています。
関節ねずみが関節内にできると、痛みを感じる場合や関節の曲げ伸ばしができないなど日常生活に支障をきたしてしまうこともあるのです。
関節ねずみとはどのような怪我?予防法はあるの?
関節ねずみとは?
関節ねずみとは、別名“関節内遊離体”といいます。リトルリーグ肘や膝関節捻挫など関節部分を怪我してしまった場合に、関節内に骨棘や軟骨がささくれのような状態になることがあります。この骨棘や、軟骨片が遊離体となってしまうことがあります。
この遊離体のことを関節ねずみと呼んでいるのです。骨棘や軟骨片が関節ねずみとなり、関節のなかを移動し、なんらかの拍子で引っ掛かり感や痛みを発するのです。
肘や膝などの関節を動かそうとした際に、曲げ伸ばしがおこないにくく、激しい痛みを感じた場合や、関節になにか引っかかるような感触があった場合には関節ねずみの可能性が高いです。
また関節ねずみの大きさは1cmから2cmほどですが、関節内の栄養素を吸収して大きくなることもあります。反対に、関節ねずみが自然に小さくなることや消えてなくなることはありません。
関節ねずみの原因は?
関節ねずみとなる遊離体を作り出してしまう原因としては、関節自体の傷害になります。特に、骨軟骨骨折や滑膜骨軟骨症、剥離性骨軟骨炎、変形性関節症などの傷害は関節ねずみを発症しやすくなるといわれています。
発生原因となる傷害には、関節を酷使した場合に軟骨や骨に影響を与える慢性的のものもあれば、膝や肘などの関節に外力が加わり発生する急性的な怪我などさまざまなものがあります。
また、身体のなかには数多くの関節がありますが、特に肘や膝などのスポーツ活動や日常生活のなかで使用頻度の高い部分で関節遊離体が発生しやすくなります。
関節ねずみの診断や治療方法は?
関節ねずみを診断するために、病院では問診や触診、徒手的検査、画像診断などをおこないます。まず、問診をするなかで関節の痛みの状況や引っ掛かり感があるかないかなどの自覚症状を聞かれます。
問診をおこなったうえで触診や徒手的検査をおこない関節遊離体のおおまかな位置や大きさなどを確認します。さらに関節ねずみを確定するための診断方法としては、X線やMRIなどの画像診断になります。
治療方法としては、関節遊離体の大きさや痛みなどによって異なることがありますが、基本的には手術で関節遊離体を取り除きます。手術は内視鏡でおこなうことが可能になるので、患部への負担は軽く、手術自体は短時間で終わります。
なかには、関節遊離体が小さい場合や、関節への引っ掛かりがみられていない場合にはそのままの状態で様子をみる場合もあります。どちらの方法を選択するかは病状や、身体の状況をみて決定することをおすすめします。
関節ねずみは予防できる?
関節ねずみ自体は確実に予防することができるとはいえませんが、関節ねずみを発症しにくい状態にすることはできます。
外傷性の場合には防ぐことは難しいですが、慢性的な怪我が原因となる場合には、関節周辺の筋肉を鍛えることで、膝や肘などの関節を支え、軟骨や骨にかかる負担を減らすことができます。
また、運動を始める際には急に動き始めるのではなく、しっかりとウォーミングアップをおこなったうえで、徐々に運動の強度をあげていくことをおすすめします。運動後には、アイシングなどのクーリングダウンをおこなうことで患部に疲労を残さないことが重要です。
膝の関節の場合には、肥満など体重が多い方は膝への負担が大きくなるため、体重を減らすことも関節ねずみの予防方法のひとつとなります。
まとめ
関節ねずみとはどのような怪我?予防法はあるの?
関節ねずみとは?
関節ねずみの原因は?
関節ねずみの診断や治療方法は?
関節ねずみは予防できる?