関節リウマチを発症して、これからは思い通りの生活ができなくなるのだなとため息をついている方も多いのではないでしょうか。
しかし 関節リウマチ の 治療 はまだまだ未知数なところがあります。病院へ通うことはもちろんですが、ご自身の心がけ次第で症状が大幅に改善されます。
医者まかせではダメ。関節リウマチの心得とは
日常生活の心構え
関節リウマチを発症すると、免疫の異常によって手足の関節やその周りの骨、筋肉、腱などに痛みや腫れが出てきます。
進行すると骨や軟骨が壊れて関節が動かせなくなってしまいます。それだけでも日常生活に支障をきたしますが、免疫の異常ですので炎症が肺や目など全身に及ぶこともあります。
関節リウマチは病院にまじめに通い続けても完治はほぼ見込めない病気です。しかし患者さんご本人の病気と向き合う姿勢が良くも悪くも治療に影響が出てきます。患者さんご自身が日常的に努力をし続けるのが、関節リウマチにおける基礎療法です。
そのなかでも特に習慣にすべきことは、保温と冷却です。全身や患部の関節が冷えるような室温や服装は控えましょう。暑すぎたり寒すぎる日の不要不急の外出は控えて、ご自宅でゆったり過ごしましょう。
暑い日に外出すると頭痛がしたり気分が悪くなることがありますが、リウマチの患部にも負担をかけています。
冷房でクールダウンよりも、水シャワーや冷たいタオルで全身や患部を冷やすほうがマイルドな冷却ができるのでおすすめです。
また寒くなくても温かい飲み物を飲む、お風呂で湯船に浸かるなどの自助努力が欠かせません。
薬物とリハビリが基本
完治はできませんが、病気の進行を遅らせる薬は開発されています。抗リウマチ剤は、免疫の異常を改善して進行を抑える薬です。服用を始めてから2~3ヶ月以上経過しないと効果が出ているかどうか、わかりません。
その前に副作用に苦しめられる可能性もあります。肝障害や腎障害、造血障害などがよくみられます。
免疫抑制剤は、主として白血球やリンパ球が新しく作られないようにして免疫のはたらきを抑える薬です。リウマチに特化した薬ではなく、もとは臓器移植で拒絶反応を抑えるための薬であるため副作用が重いのが特徴です。
したがって軽い症状の段階で勧められることはまずありません。リウマチの症状があらわれてから、長期間病院へ行くことをためらう患者さんは今日ではそれほどいらっしゃいません。
したがって、リハビリテーションの指導に熱心な病院が増えています。リハビリには、運動療法、物理療法、作業療法、装具療法などがありそれぞれ重複するものもあります。
患者さんによっては料理をすることは作業療法ではなく運動療法になることもあるでしょうし、水泳は運動ではなく遊びだという方もいらっしゃるかもしれません。
適度に手や指先を使ったり、全身の運動をすることを楽しめないと効果は半減してしまいます。
からだに良いことをする
関節リウマチを発症すると、どうしても安静に過ごして少しでも痛みを和らげたいとお考えになられることでしょう。
しかし腰痛になってじっとしすぎていると腰や周辺の筋肉が弱まってしまい動くのがますますつらくなるように、関節リウマチでも動かさずにいると関節が固まり機能障害を起こしてしまいます。
過度の運動は炎症を悪化させますが、適度に1日1回は動かすほうが良いでしょう。そして関節リウマチを発症してストレスや不安のない生活を心がけよというのは無茶な話かもしれませんが、「病は気から」というのは9割方本当のことです。
前向きな気分を高めるためには規則正しい生活が基本です。遅寝遅起きで気分爽快に目覚めることはむずかしいものです。
またバランスの良い食生活も欠かせません。油分や乳脂肪、糖分の摂取しすぎは血流を悪化させてストレスのもとになります。
肥満の方はダイエットも必要です。重量オーバーであればあるほど、関節に負担をかけています。好きな食べ物をガマンするとストレスになるかもしれませんが、それは最初だけの辛抱です。慣れれば体調が良いことに気がついて過食することもなくなるはずです。
まとめ
医者まかせはダメ。関節リウマチの治療の心得とは
日常生活の心得え
薬物とリハビリが基本
からだに良いことをする