「 針 」というと、痛みに耐えてでも 肩こり を治したいみなさん向きとイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。けれども我慢するほどの痛みではなく、全く何の効果もないということもありません。まだ体験したことのない方は、ぜひとも一度試してみてはいかがでしょうか。
針を使って肩こりは改善されるのか
針治療の仕組み
治療は主に針灸治療院、病院で行われています。針治療は東洋医学の流れを組むものですが、最近ではその効果が広く認められてきたため病院で西洋医学と東洋医学を組み合わせた治療を行う施設もあるのです。
治療のイメージとしては、①かなり細い針で身体に微細な傷をつけます。②傷口は、肉眼で見えるか否かくらいの小さいものです。③ヒトの身体は、傷を負ったときに調整・回復力がはたらきます。④傷ついた箇所を修復させるため、傷の周辺の血流が促進されます。
肩こりの原因の多くは、血行不良の慢性化によるものです。傷口の修復の過程でツボ周辺の血行が促進されることにより、肩こりなどが緩和されコリや痛みが楽になると考えられています。
針治療のメリット・デメリット
まずメリットは、針を肩が凝っているポイントにピンポイントで刺すことで問題の箇所の血行を改善できることです。さらに個人差はありますが、一般的に運動などよりも治療の効果が長続きします。よほど傷の治りの早い方でなければ1週間は持つでしょう。
デメリットは、なかなか出費が嵩むことです。治療には一部健康保険が適用されることもあるのですが、基本的には自由診療です。つまり各針灸院などで自由に金額設定できます。だいたい3,000~6,000円、有名な先生ですと1万円を超えることもあるようです。
ちなみに五十肩は健康保険が適用されます。また、各自治体によっては針灸の助成制度を設けているところもあるようです。
市販の針シールの効果
円皮針というシールは針灸院で貼ってもらうこともありますが、薬局より通販でかなりリーズナブルに購入できます。シールには1ミリ~の針が出ていて、ご自身で気になる箇所に貼り付けるだけです。
針が体内に入ってしまうという心配はまずないでしょう。シールにポンと針が乗っているタイプよりも、シールで針がサンドされているタイプのほうが安心です。
一度外したシールは絶対に再使用しないでください。衛生上、危険です。また、アトピーをお持ちの方やお肌の弱い方は、病院で相談してからのほうが良いでしょう。
副作用・注意点
多くの東洋医学の例にもれず、副作用は明確には知られていません。したがって、ご自身が新たな副作用の事例第1号者になる可能性も否定できません。ご自宅から通いやすいに越したことはありませんが、なるべく経験豊富な施術者を選びましょう。
ホームページなどで治療実績を公開している所が良いでしょう。下手をすると内出血のような痕が残り、消えないこともあるようです。違和感を覚えたら、人に勧められた所であってもよそに移りましょう。
針治療は、すぐに効果が現れる方と、数日後から効果を実感し始める方がいらっしゃいます。針を刺すと身体活動が活発になりますので、当日は出来る限りゆっくりからだを休めてください。だるさや倦怠感に襲われる方も多いようです。
心なしか悪化したような気がしたら、それは効果が出てくる前段階です。これを過ぎると通常は楽になります。その後も一向に良くなる気配がない場合は、治療した針灸院よりは病院へ行ったほうが良いでしょう。ふつうの肩こりではなく、ほかの病気のサインである可能性もあります。
治療は週に1回くらいのペースで完治するまでさぼらずに通いましょう。さぼると元の状態に戻り、症状→治療の無限の負のループに陥ってしまいます。
まとめ
針を使って肩こりは改善されるのか
針治療の仕組み
針治療のメリット・デメリット
市販の針シールの効果
副作用・注意点