肩こり でお悩みの方々の中には、 耳鳴り をお持ちの方もいらっしゃると思います。ふつうの肩こりは、一日中ずっと同じ姿勢でパソコンと向き合うなどして血行不良によって引き起こされます。
しかし耳鳴りを併せ持つ場合は、ほかの病気の可能性もありますので、注意が必要です。
肩こりと耳鳴りの関係性と治療法
肩こりと耳鳴りの症状が同時に出たら
疲れなどから一時的に、肩こりと耳鳴りが同時に続くことはあるでしょう。しかし、それが徐々に悪化していく場合は自律神経失調症や高血圧の可能性があります。
どちらも自力で治すことはむずかしいですから、早めに病院へ行き治療を受ける必要があります。
自律神経失調症とは
「自律神経失調症」というと、精神病、繊細な人が患うイメージをお持ちの方もいらっしゃることでしょう。ご自身で病院へ行くことを決意しても、ご家族や周囲の方々が、多少の偏見を含むご心配から反対されることもあるかもしれません。
けれども自律神経失調症は、希少な病ではなく、今や現代病の一つと言ってよいでしょう。どなたでも発病し得るもので、ご自身が世間一般の人々より精神的に弱いとか、そのようなことでは全くないのです。
初診は精神科へは向かわず、まずは神経内科や心療内科などの受診をお勧めします。病院へ行って医師とお話しすることで、ご自身や生活を見つめ直す時間をもつところから治療はスタートします。
自律神経失調症の治療法
病院では主に薬物療法を行います。ほかに施設によりますが、理学療法や心理療法なども取り入れます。
薬物療法は、薬が合わず副作用によってかえって症状が悪化する患者さんもいらっしゃいますので、「万人に等しく効果のある薬は無い」ということを頭に留めて医師とよく相談しながら治療を進めてください。
もう一つご自身で取り組んでいただきたいのが、「生活習慣の改善」です。自律神経やホルモンバランスの乱れから進行した症状なのですから、それまで「規則正しい生活」を送ることは出来ていなかったことでしょう。
たっぷり質の良い睡眠を摂り、栄養バランスの整った食事と適度の運動が何よりの特効薬です。「そうしたくても、できないものはできない」と投げやりにならないでください。
例えば、短時間睡眠でも気持ちよく眠れるよう、お香や音楽をお供にしてみる、一食でも野菜を多めに摂る、一駅分歩くなどでよいのです。
完璧を目指さずにできることから始めて、「わたしは自分のからだに良いことをしている」という気分を味わうことも、ホルモンバランスを整える一助になるのです。
高血圧からくる肩こり・耳鳴り
神経内科や心療内科を受診したものの心身は一見したところひとまず健康で、耳鼻科へ行ってみても原因がはっきりしない場合は、高血圧の疑いがあります。
高血圧は言わずと知れた成人病、中年病ですが、加齢や生活習慣などで血管が狭く硬くなる、いわゆる動脈硬化のせいで高血圧になり、血管性の肩こりや耳鳴りを引き起こしているのです。高血圧が原因だった場合、高血圧はかなり進行しているので危機感を持って治療を受けましょう。
また反対に、肩こりや耳鳴りのストレスが高血圧を引き起こしている可能性もありますので、どちらかの治療を早急に始めるに越したことはありません。
高血圧の治療法
薬物療法(降圧剤)と生活習慣を改善する方法があります。降圧剤を服用して、一時的に血圧を下げることができたとしても生活習慣を改善しなければ、本末転倒です。
食べることが大好きな方は耳を塞ぎたくなるかもしれませんが、「塩分」「脂肪分」「アルコール」「煙草」「肥満」「ストレス」を減らし、何より適度な運動を「継続して」行うことが大切です。
からだからのサインを見逃さない
肩こりや耳鳴り、またちょっとした目まいや体の痛みなどは、誰もが我慢しているもの、と看過しがちです。ですが、その「ちょっとした異変」は、からだの不調のサインである場合が多いのです。
手遅れになる前に、自分のからだと向き合う猶予時間をもらえたのだと受け止めて、早めに病院へ行きましょう。
まとめ
肩こりと耳鳴りの関係性と治療法
肩こりと耳鳴りの症状が同時に出たら
自律神経失調症とは
自律神経失調症の治療法
高血圧からくる肩こり・耳鳴り
高血圧の治療法
からだからのサインを見逃さない