首から手にかけてしびれや痛みを感じる場合には、頸椎椎間板ヘルニアの可能性があります。 頸椎椎間板ヘルニア の症状や原因、治療方法などについてはもちろん、そもそも椎間板とは?ヘルニアとは?など怪我の根本的な部分から詳しくご紹介します。
頸椎椎間板ヘルニアのすべて…知っていますか?
椎間板とは?
椎間板ヘルニアが発症する椎間板とは、背骨を構成しているひとつひとつの骨である、脊椎と脊椎の間に椎間板と呼ばれる軟骨組織があります。
椎間板は2種類の素材からできており、中心に髄核と呼ばれる柔らかい組織とその髄核の周りを線維輪とよばれる軟骨組織に覆われている状態になります。外からなんらかの圧力がかかり、髄核が線維輪より飛び出てしまった状態を椎間板ヘルニアというのです。
頸椎椎間板ヘルニアの発症原因
先ほどの椎間板ヘルニアが首の部分におきてしまうと、頸椎椎間板ヘルニアと呼ばれるようになります。
頸椎椎間板ヘルニアがおきる原因としては、年齢を重ねることによって椎間板自体が弱くなり、変形をおこしやすくなることや、猫背などの不良姿勢を続けていることによって椎間板に変形がおきてしまう、交通事故やスポーツなどで強い外力が加わることで椎間板が変形してしまうなどが主に原因となってしまうのです。
これらの原因によって変形した椎間板が神経や脊髄を圧迫してしまうと神経障害などを発症してしまうのです。
頸椎椎間板ヘルニアの症状は?
頸椎椎間板ヘルニアを発症してしまうと、神経障害や痛み、脱力感などがみられます。また、頸椎は7つ存在しているのですが、どこの椎間板がヘルニアを発症し、神経を圧迫するかによって症状があらわれる場所が異なってくるのです。
頸椎の1から3番目までの上位頸椎でヘルニアが発症することは少ないといわれていますが、上位頸椎では呼吸器系などの臓器を神経が支配しているので、注意が必要になります。頸椎4番目以降では肩や腕、手などにしびれや痛みを発症することが多いといわれています。
また頸椎でのヘルニアはめまいや頭痛、吐き気、耳鳴りなども症状としておきることがあります。さらに、歩行障害や尿失禁など、下半身にまで症状を及ぼすことがあります。
首と全く離れているから関係ないと思っていても、頸椎椎間板ヘルニアが原因となっている場合もありますので、注意が必要な傷害になります。
頸椎椎間板ヘルニアの好発部位
頸椎椎間板ヘルニアは頸椎の5番と6番の間で最も発症しやすいといわれています。この場合には頸椎6番目の神経根が圧迫され、手関節の伸展筋群の筋力低下や腕橈骨筋と呼ばれる親指を伸展させる筋肉の神経反射がおきます。
また親指側の前腕から親指にかけてしびれを感じるといった症状がみられます。
治療方法は?
もしかして、頸椎椎間板ヘルニアかも…。と思った場合には病院で検査をしてもらうことをおすすめします。ヘルニアを発症しているのか、またどの場所に発症しているのかを見極めるためにもMRI撮影がおこなわれます。
MRIによってヘルニアが発見された場合には重症度や脊髄を圧迫しているのか、神経を圧迫しているのかなどといったことに合わせて治療をおこないます。
軽傷の場合には保存療法を選択します。保存療法で経過を観察していくなかで自然に症状が軽快する場合もありますが、症状が軽快しない場合や圧迫がひどくなってしまう場合には手術療法で神経や脊髄の圧迫をやわらげます。
手術療法をおこなうのか、保存療法で経過をみるのかはご自身の身体の状態や環境に合わせて病院の先生と相談することをおすすめします。
どちらの治療法にもメリットやデメリットが存在するので、それぞれをしっかりと理解し、納得したうえで治療を受ける事が重要になります。
まとめ
頸椎椎間板ヘルニアのすべて…知っていますか?
椎間板とは?
頸椎椎間板ヘルニアの発症原因
頸椎椎間板ヘルニアの症状は?
頸椎椎間板ヘルニアの好発部位
治療方法は?