腱板は肩を安定させて動かすために重要な働きをする筋肉の総称です。 腱板断裂 にはいくつかの原因があり、原因やその人の状況に応じて治療を進めていく形をとられるようです。
怪我の重症度やこれからの生活環境を見ながらお医者さんと相談して治療しましょう。
腱板断裂の原因と治療法
腱板断裂とは?
腱板は肩を安定させて動かす働きを持つ4つの筋肉の総称です。しかしこの腱板は年齢を重ねるごとに老朽化が進み、腱板が断裂してしまう危険性が高まってきます。
さらに、この4つの筋肉の中には、肩の骨と骨の間を通っているため、酷使していると擦り切れてしまうものもあるため、ケアが重要になります。
腱板断裂の分類
腱板断裂には部分断裂と完全断裂(全層断裂)の2つの種類があります。
部分断裂ではレントゲンで確認した際に、腱の表もしくは裏面の一部に亀裂が入った状態がみられます。この場合、腱と上腕骨(腕の骨)は連続しています。この腱と上腕骨の連続性がなくなると完全断裂になり、レントゲンで確認すると腱板に穴が開いたようにみえるといわれています。
原因
大きくわけると、怪我と老化の2つの原因にわけることができます。
怪我が原因で起こる場合は、急性断裂と変性断裂の2種類が考えられます。急性断裂は、転倒や重たいものを持ち上げた際など急激に腱へ力がかかった場合起こった腱板断裂を指します。
急性断裂は肩関節の脱臼や肩鎖関節の脱臼に伴って発生する場合もあるので、肩回りを脱臼した場合には腱板の断裂の有無もしっかりと診断してもらうことをおすすめします。
怪我の場合に起こる変性断裂は野球の投球動作やテニスなど利き腕で同じ動作を長い時間繰り返すことにより発生します。
次に、老化が原因の場合には変性断裂が起こるといわれています。変性断裂の大きな原因として考えられているのは、循環障害と骨の棘の肥大化です。
循環障害が起こると腱板が必要としている血液量が減少し、栄養不足になってしまうため断裂が起こりやすくなります。
老化以外にも喫煙をしている方は余計に血液循環が悪くなってしまうため注意が必要です。骨の肥大化としては、年齢と共に大きくなった肩峰の骨の棘と腱板が肩を動かす際に繰り返しぶつかり合うことで腱板断裂が起こりやすくなるといわれています。
症状
腱板が切れると、肩関節の安定が損なわれるため、肩を動かす際に骨同士がぶつかりゴリゴリと音が鳴る、痛みが生じるなどの自覚症状があらわれます。
これらを我慢し、症状を悪化させてしまうと、切れた腱の端が周囲の組織とひっかかって炎症を起こし何もせずとも痛みが生じるようになります。
動作時の痛みは初め肩を上げ下げする際の痛みから茶碗などの軽いものを持つだけでも痛みが起きることもあるので、早いうちに病院で治療をしてもらうことをおすすめします。
治療の種類
腱板断裂の治療としては保存療法と手術療法がありますが、基本的には保存療法で完治を目指していく場合が多いといわれています。保存療法の場合には安静や注射、鎮痛剤の服用などで痛みを改善していきます。
この治療法のメリットとしては手術中の感染を防ぎ手術での合併症や副作用を避けることができます。デメリットとしては筋力が回復しない、活動量の制限を行わなければならない、無理をすると断裂はゆっくりと大きくなるなどがあります。
数か月間保存療法を行っていく中で効果が見られない場合には手術療法が行われます。そのほかにもレントゲンで確認した際に3cm以上腱板が断裂している場合や筋力の低下が著しく日常生活に不便がある場合、急性断裂の場合には手術が勧められる場合があります。
以上、怪我の原因から治療法まであげましたが、きちんと病院へいきお医者さんと相談したうえで治療を進めていただくことをおすすめします。
まとめ
腱板断裂の原因と治療法
腱板断裂とは?
腱板断裂の分類
原因
症状
治療の種類