青い空や陽射しを浴びてウキウキしたり、曇った空やジメジメした梅雨時に憂鬱になり 頭痛 を訴えたりするのは、何となくの視覚的・心理的要因からかと思っていたのですが、どうやら 気圧 の変化が頭痛発症に大きく関係しているようです。
気圧の変化による頭痛の発生について
低気圧頭痛と飛行機頭痛
低気圧頭痛とは文字通り気圧が低くなることにより発症します。
気圧が低くなると、密閉された容器の中の空気が膨脹すると同じように、頭の内部が膨脹し血管がいったん収縮します。それが再び拡張しようとすることによって周囲の神経を圧迫します。そして頭痛が生じるということになります。
さらに血管が拡張するということは、つまり血圧も下がるということです。ますます血液の循環が悪くなり脳への負担も大きくなります。
飛行機頭痛というのは、低気圧頭痛の限定条件の中での発症例となります。
飛行機の離着陸時に起こる激しい頭痛がそれです。
これはあらかじめ密閉加圧された飛行機の機体内での急速な高度変化、気圧の変化による血管の収縮膨脹、あるいは副鼻腔内の空気の膨脹により粘膜や神経が刺激されることにより発症します。
片頭痛・緊張型頭痛との関連性
もともと頭痛を持病として認識なさっている方々で、特に飛行機頭痛や天候の変化による発症に悩まされる方も多くいます。
特に女性の方、片頭痛の方に発症例が多いということです。もともと片頭痛は女性の患者さんが多く、さらに気圧が下がることで様々な部位の膨拡張が起こることじたいが紛れもなく頭痛を誘発しやすい環境なのです。
首や肩の凝り、精神的ストレスに起因する緊張型頭痛に関しましても、気圧が下がることによって、各部位が膨拡張し、ますます循環を損ねてしまうのです。さらに神経も圧迫され頭痛を訴えることとなります。
避けられない気圧の変化に対応するために
人間は所詮は自然の一部、自然にはかなわないということは自明の理です。であるならば
低気圧から逃げるか、もしくは周りに樹をたくさん植林したり火を焚いたりして低気圧に避けてもらうか、なんてなかなか出来る事ではありません。
最も身近に出来る対処法としましては、頭を冷やす、濡れタオルを被せる、冷却シートを貼っておくことです。
冷やすことにより頭部への圧力が安定し膨拡張が治まります。
ただし冷やしすぎますと循環が悪くなりますので、それに応じた加減は必要になってきますのでご注意ください。
そして出来るだけ安静に、出来るだけ光を遮断した部屋で休まれるのが望ましいでしょう。
梅雨時の対策
北海道だけには梅雨は無いと言われていたのですが、昨今は爆弾低気圧なるものが通過したり、「急速に発達した低気圧が・・・」「大陸の低気圧に刺激されて・・・」観測史上初という言葉が日常茶飯事に聞かれるようになり、雨の続く日もあります。
それでなくともジメジメとした日が続くと気分が滅入ってきます。そのストレスからますます頭痛の症状が悪化してしまうこともしばしばです。
雨の日特有の楽しみを見出していくことも対策のひとつです。
とびっきりお洒落な雨具を購入してみたり、雨の日に観たくてたまらなかった映画を鑑賞する日とすると、逆に雨の日が待ち遠しくなったりするかもしれません。
気象庁の長期予報や週間天気予報をこまめにチェックし、頭痛の発症しそうな日を予測し、それに沿ってある程度の計画を立てていくという方法もあります。
予測することによって準備も出来ますし、発症した時の対応もしやすくなります。
薬による対処
一般にドラッグストアなどで市販されている鎮痛薬で治まる場合もありますが、ご自分で手に負えない頭痛の場合、あるいは頻繁に発症するときには、専門医に相談し処方してもらいましょう。
頭痛発症時に飲む頓用薬と、毎日規則正しく服用する予防薬というのがあります。
予防薬は発症時の頓用薬の効果が薄れてきたときに服用していくことになります。
頓用薬との併飲が基本なのですが、なかにはインデラルやマクサルトのように併用禁止の薬もありますので詳細を熟知した上で、規則正しく服用しましょう。
まとめ
気圧の変化による頭痛の発生について
低気圧頭痛と飛行機頭痛
片頭痛、緊張型頭痛との関連性
避けられない気圧の変化に対応するために
梅雨時の対策
薬による対処