股関節を動かしたときに音が鳴るということは、股関節に何らかのアクシデントが発生している可能性があります。股関節は日常の生活動作の支えとも言える関節です。放置したらどのような状況に陥るかわかりません。
股関節 から音が 鳴る 原因と対処法についてご案内します。
股関節を動かしたときに音が鳴る!ということは
股関節から音が鳴る主な要因
どのような原因を持って音が鳴るのか?たとえば激しい運動をした後や、急に立ち上がった場合に股関節から音が鳴ることがあります。これらの音の原因は、骨と骨がこすれ合う音と思われがちですが、実は筋肉繊維や腱、靭帯などが骨に引っ掛かったときに生じる音なのです。
股関節が鳴る主な要因として考えられるのは、三つあります。
まずあげられるのが弧骨盤のゆがみなどの骨格的な要因です。骨格のゆがみは、変形性股関節症や股関節脱臼症などの先天的な要因、日常生活の姿勢、あるいは交通事故などによる外部からの強烈な衝撃などによって引き起こされます。
普段生活しているときの重心の位置が低い方は、比較的股関節がポキポキ鳴る傾向にあります。人間の身体においては、平均的に重心の位置はおへその辺りにあります。
身体のおよそ55%の高さになります。女性の場合はこれより低いと言われていますが、重心が低いと股関節にかかる負荷の量が多くなり、ポキポキ鳴るということです。
また運動不足や老化による筋力の低下も股関節がポキポキ鳴る主な原因のひとつです。筋力不足はそのまま骨への負担を大きくしてしまいます。日頃から柔軟で強い筋肉を作っておく努力は必要です。
これらのうち先天的な要因を除いて、股関節がポキポキ鳴る状態を弾発股(だんぱつこ)と言います。
弾発股(だんぱつこ)という症状
股関節を動かしたとき、歩くときや座っている状態から立ち上がるときに、ゴリゴリ、ポキッ、コツッとか音が鳴ります。この音は、骨と骨がぶつかり合う音ではなく、出っ張った骨が周囲の腱や靭帯に引っ掛かって発生する音なのです。
股関節がこのような状態で音を発する症状を弾発股(だんぱつこ)、あるいは引っ掛かって音が発生することからバネ股と呼びます。弾発股(だんぱつこ)の特徴的な症状として、股関節が外れるような違和感、股関節の可動域が狭くなる、あるいは大きく動かすときの痛みなどがあげられます。
弾発股(だんぱつこ)であっても音が鳴るだけで、痛みをともなわない場合がほとんどです。しかしながら音は摩擦音ですので、くりかえしこすれることで炎症が起きます。炎症が起きると摩擦はさらに激しさを増し、激痛をともなうこともあります。
女性の方に多く発症する傾向にあり、運動不足による筋力低下や衰え、急激な運動、股関節のゆがみや脱臼などが、弾発股(だんぱつこ)を引き起こす主な要因となっています。
音の鳴る場所
ひと口に弾発股(だんぱつこ)という病名でくくっても、人それぞれによって発症原因もちがいますし、どの骨と腱、あるいはどの靭帯とがこすれ合っているのかによって音の鳴る場所も変わってきます。もっとも多いのが足の付け根の外側から音が鳴るケースです。
これは大腿骨の付け根の突起の部分が、腰部と脛(すね)をつなぐ靭帯に引っ掛かるために発生します。お尻の大きい方、股関節が横に広い方に多く発生する傾向にあります。
また股関節の内部の方から音が鳴る場合、軟骨がすり減っていることが考えれます。スポーツ選手などに多いようです。太股の内側から音が鳴る場合には、腸骨筋(ちょうこつきん)や大腰筋(だいようきん)が引っ掛かっていると考えられます。
弾発股(だんぱつこ)の治療
主な治療は保存療法になります。激しい運動や急激な負荷などの直接的な原因がわかっている場合には、その原因から遠ざかり、ひたすら安静に過ごすことが大切です。痛みもさほどなくて日常に支障をきたすこともなければ、自宅のセルフケアで治すこともできます。
ただし、基本的には股関節の使い過ぎ、骨盤のゆがみが主な要因となっていることを忘れてはいけません。安静にすること、アイシング、さらに骨盤のゆがみを矯正するためのストレッチや装具の着用なども効果が見込まれます。
それでもままならない、あるいは不安な場合には医療機関を受診しましょう。痛みがひどい場合には、消炎剤を処方してくれます。また運動療法やストレッチの詳細な指示を受けることもできます。
6ヶ月ほどの保存療法を施し、効果が見込めなければ、ごくまれに手術を施すこともあります。
まとめ
股関節を動かしたときに音が鳴る!ということは
股関節から音が鳴る主な要因
弾発股(だんぱつこ)という症状
音の鳴る場所
弾発股(だんぱつこ)の治療