股関節という関節は、体重を支えるだけでなく、上半身の動きをコントロールし、脚を前後左右に動かすことを可能にします。人間の身体の動きのほとんどを司っているといっても過言ではありません。そのため常にケアが必要です。
柔軟な 股関節 を維持するための ストレッチ をご案内します。
やわらかい股関節を維持するためのストレッチ
股関節の役割
人間の身体にあるたくさんの関節の中でも、もっとも負担が大きく重要な役割をしているのが股関節です。上半身の動きを支え、下半身の動きをコントロールします。人間の生活そのものと言ってもいいでしょう。
そのため股関節に何らかの不具合が起こってしまうと、それはそのまま日常生活に影響します。たとえば股関節が硬いと脚を大きく開くことができません。脚を大きく開けないと、歩くときに踏ん張りが効きません。
踏ん張れないということはバランスが悪いということです。バランスの悪さは姿勢の悪さ、姿勢の悪さは腰痛などさまざまな疾患を引き起こす原因となります。
股関節(太股の付け根のあたり)に痛みを感じる方は、姿勢の悪さが主な要因となっています。柔軟な股関節を維持することは健康な日常を維持すること、やわらかい股関節が美しく健やかな生活を保障してくれます。
姿勢の悪さを矯正する
人間の身体は、正しい姿勢をすることによってあらゆる負荷が分散されるようにできています。正しい姿勢でいさえすれば、どこかの関節だけが損なわれるということはないのです。
しかしながら正しい姿勢を維持することはとても難しいことです。左右どちらかだけに負荷をかける日常を送っている方も少なくありません。そんな方は、少しずつ姿勢がくずれていってしまうものです。日常生活における姿勢の悪さを治すことが大切です。
しかし習慣というのはなかなか抜けきらないものです。そんな中でできることと言えば、装具の着用による矯正、あるいは日常的にストレッチを繰り返すことです。ストレッチは股関節の柔軟性だけでなく、血行促進などさまざまな効果があります。
一日にほんの数分でもストレッチの時間を設けることが、さまざまな疾患の予防になります。
股関節をやわらかくするストレッチのいくつか
股関節を柔軟に保つストレッチについて、いくつかご案内します。まず立ったままできるもっとも簡単なストレッチをご案内します。
両足を肩幅程度に開き、お尻を前後左右にくねくね動かします。子供の頃にやったかもしれない「尻文字」の遊びの要領です。遊び感覚で楽しみながらやると、続けることも簡単です。
お風呂上りに適したストレッチについてご案内します。お風呂上りというのは、一日のうちでもっとも身体がやわらかくなっているときです。ですから関節の可動域をかなり広げることができます。かといって無理は禁物、継続できる範囲でこなしていきましょう。
まずは両手両足をのばして仰向けに寝ます。その状態から片足を上げます。次に、上げた足を両手で抱えるようにつかみます。つかむ場所は、膝でもふくらはぎでも、足首でも構いません。
くれぐれも上半身は起こさずに、そしてもう片方の足はまっすぐのばしたままの状態で行って下さい。30秒ほどその状態を維持し、左右の足を交互に3セット行います。
仰向けに寝た状態のまま、上半身は動かさずに足を交錯させるストレッチもあります。左の足を右側に30秒ほど、次に右の足を左に30秒ほど、これも3セット行います。このストレッチは腰痛にも効果を発揮します。
ベッドの上でできる簡単なストレッチをもうひとつご案内します。まず仰向けの状態で両膝を立てます。そしてその両膝をそれぞれ左右に、ゆっくりと倒していきます。30秒ほどかけて倒し、また30秒かけて元の位置に戻します。これを10セット行います。
初めは広げるときに痛みを感じることもありますが、慣れていくと、股関節がやわらかくなり可動域が広がります。
ストレッチを続けるうえで注意すべきこと
ストレッチをするときにもっとも注意すべきことは、無理をしないということです。そしてゆっくりと行うことです。息を止めたりせずに、常に呼吸していることを意識して下さい。
ストレッチの最中に、いまどの筋肉を伸ばしているか、どこが伸びているか、イメージして下さい。局所的にならないように、全体として伸ばしていきましょう。バランスが大切です。バランスを保つことで姿勢も良くなります。姿勢が良くなるとさまざまな疾患を遠ざけることができます。
まとめ
やわらかい股関節を維持するためのストレッチ
股関節の役割
姿勢の悪さを矯正する
股関節をやわらかくするストレッチのいくつか
ストレッチを続けるうえで注意すべきこと