膝が少し痛むからといって「 骨肉腫 かもしれない」と不安に駆られる方は少ないことでしょう。内臓のガンと同じように 初期 の 症状 はとてもわかりにくいもので、気になりません。
ですがもしも悪性の骨肉腫の場合は、いつかは病院を訪れて治療を受けなければ治る見込みはありません。初期の症状を少しだけ頭の片隅に入れておきましょう。
まさか骨肉腫?初期の症状はセルフチェックできるの?
良性であれば放置OK?
基本のおさらいになりますが、骨肉腫とは「骨にできる悪性の腫瘍」のことです。身近に患者さんの方がいらっしゃらないとなじみの薄い病気かもしれませんが、悪性リンパ腫や多発性骨髄腫以外の骨の悪性腫瘍では、NO.1の発症頻度です。
良性と悪性がありますが、ご自身でどちらなのか見分けることは不可能ですので「まさか悪性なわけはない。うちはみんな健康だけが取り柄だし」などと無理やり言い聞かせて放置してはなりません。運良く良性であれば転移しませんが、悪性は転移の可能性があります。
骨肉腫の発生部位ですが、①膝→60%、②股関節→15%、③肩関節→10%、④顎→6%の順で足の骨が多いことがわかります。
比較的ポピュラーな病気なのですが、原因が解明されていません。そのため気づいたときにはすでに初期ではなく、足を切断することになり義足で頑張っている方々がいらっしゃるのです。
遺伝的なもの説や水道水フッ素説などを目にすることもありますが、日本の水道水にはフッ素は含まれていませんので、惑わされないようにお気をつけください。
気にならないのが多数派
骨肉腫の初期症状は、ほぼ何もないといっても過言ではありません。本当に何も感じないのです。思い返してみて、運動した後に少し痛みを感じていたような…というくらいの静けさです。それだけでは「ちょっとひねったかな?」と思って忘れてしまっても仕方がありません。
筋肉痛のような症状が続くこともありますが、「頑張っているから」と気にならなず、痛みやかゆみなどが出てくるのはもう少し先になりますので病院行きの決定打にはなりません。少々腫れてきたとしても、虫に刺されたか何かと思って済んでしまいます。
多くのひとは、「自分は大丈夫、自分の家族も大丈夫」と自己暗示のようなものをかけて何とか生活できているので、なかなか腰が重いのが現実です。
例えば右足に骨肉腫ができました。几帳面なアスリートタイプの方であれば左右の足を揃えて上からのぞきこんだり、鏡越しに観察したりして右足のほうが腫れていることに気づくかもしれませんが、そうでない方はそこまですることは滅多にないのがふつうです。
ご自身が特別にものぐさなわけではありません。とりわけ筋肉の大きい部分では、少しばかり骨や骨の周囲に変化があったとしても気づきません。
ズボンが片足だけ入らない、袖が片方だけ通りが悪い、明らかに容姿が変化して恥ずかしい、くらいの状態になって初めて病院へ駆け込むケースも珍しくない、恐ろしい病気です。
気になったら病院へ
病気かどうか自信がなくても、健康診断に行くつもりでいつでも病院へ行って良いのです。ご自身の直感や違和感、胸騒ぎというものは本能的なサインかもしれませんし軽んじるべきではありません。初期の段階は医師でも問診や触診では判断ができません。
X線検査(レントゲン)により視覚的に肉腫を確認できることもありますが、湿布を処方されて帰されることもあるでしょう。皮肉なことですが、ある程度症状が進行して肉腫が大きくなってからレントゲンを撮ってみて発見されるのです。
身近に骨肉腫経験者がいるなどで心配であれば、初期の段階で医師に申し出るかほかの病院を訪ねてみると良いでしょう。
また腫瘍のために骨がもろくなり、強い衝撃を与えなくても骨折しやすくなります。骨折すると必ず病院へ行きレントゲンを撮りますから、運良くそこで骨肉腫であることが判明するケースもあります。
まとめ
まさか骨肉腫?初期の症状はセルフチェックできるの?
良性であれば放置OK?
気にならないのが多数派
気になったら病院へ