リウマチ性多発筋痛症とは、体幹付近の筋肉にこわばりや痛みがみられる病気のことをいいます。名前に“リウマチ”とついていますが、実は関節リウマチとは全く別の病気なのです。
では、 リウマチ性多発筋痛症 にはどのような症状や原因があり、また効果的な治療はあるのでしょうか。
リウマチ性多発筋痛症と関節リウマチは違う病気!?
リウマチ性多発筋痛症とは?
リウマチ性多発筋痛症とは、体幹に近い部分の筋肉がこわばってしまい痛みを発症する慢性炎症性の疾患といわれており、高齢者に多くみられる病気といわれています。
名前に“リウマチ”とついていますが、一般的に知られている関節リウマチとは違う病気といわれています。
このリウマチ性多発筋痛症という病気には確定診断のポイントが定められておらず、関節リウマチや不明熱と呼ばれる病気と間違われることもあります。
ただし、関節リウマチなどと異なる点としては、リウマチ性多発筋痛症の多くの場合にはステロイド治療によって症状のコントロールができる病気といわれています。
リウマチ性多発筋痛症の原因は?
病気の原因は明確にはいまだ解明されていませんが、側頭動脈炎や巨細胞動脈炎といったような膠原病の合併症として病気を発症することがあるといわれています。
ただし、欧米人と比べると側頭動脈炎の発症率は日本人は非常に少ないといわれているため、合併症として発症する場合には巨細胞動脈炎の合併症としてみられることが多いといわれています。
なかには、合併症としておきる場合には巨細胞動脈炎と原因が共通している可能性もあるのではないかという意見もあります。
リウマチ性多発筋痛症の症状
リウマチ性多発筋痛症の症状とは体幹に近いとされる肩や腕、首、臀部などの筋肉にこわばりや痛みを感じます。
そのほかにも発熱や全身の嫌悪感、体重減少などといった症状がみられます。さらに関節の痛みを伴うこともあるため、関節リウマチと間違われてしまうこともあるのです。
ただし、関節リウマチのように大きく腫れあがるような症状はないといわれています。これらの症状は急に発症し、何か月もの間続くことがわかっています。
リウマチ性多発筋痛症のみつけかた
リウマチ性多発筋痛症には確定的に診断のできる検査方法はいまの段階ではないといわれています。血液検査のデータや自覚症状などを参考に判断されるといわれています。
また、診断の基準が定められており、第一条件として高齢者であることが掲げられています。
高齢者といっても、50代から70代と広い範囲の定義がありだいたいの病気では60歳以上の場合が多いですが、この病気の場合には特徴的な症状がみられると50代からリウマチ性多発筋痛症と診断するようになっています。
また年齢のほかにも筋症状や検査所見、全身症状などに項目を定めそれぞれの項目を勘案しながら病気の診断を下しています。
側頭動脈炎を合併している場合には頭痛や側頭動脈部分に圧痛がみられる、また突然の失明などが症状としてみられる場合もあります。
最適な治療方法は?
リウマチ性多発筋痛症の効果的な治療方法としては、ステロイド薬での治療があります。薬の量は合併症の有無などによっても異なりますが、一定の量で効果がみられるといいます。
ステロイド薬での治療は効果がありますが、副作用として骨粗しょう症がみられるため、この副作用への対応も求められます。
治療期間としては、ステロイド薬での治療を開始してから1週間から2週間程度で症状の改善がみられる方もいれば、1年以上の長い期間がかかる方など個人差が大きい病気でもあります。
治療が長期間に及ぶ場合にはより骨粗しょう症への対応が重要になってきますのでしっかりと病院のお医者さんと相談したうえで治療をおこなってください。
まとめ
リウマチ性多発筋痛症と関節リウマチは違う病気!?
リウマチ性多発筋痛症とは?
リウマチ性多発筋痛症の原因は?
リウマチ性多発筋痛症の症状
リウマチ性多発筋痛症のみつけかた
最適な治療方法は?