お子さんがケガをしているわけでもないのに足や 膝 が痛いと落ち着きがない状態が続くと、多くの保護者の皆さんは 成長痛 だから大丈夫と放置しているのではないでしょうか。
しかし、痛みをただ我慢するというのは子どもにとっては大変な負担です。情緒面の安定を図る方法をご紹介いたします。
膝の痛みは成長の証?成長痛の対処法
治った、治っていないの線引き
成長痛は病気ではありません。「このような状態が続くと成長痛」というような医学的な定義もないのですが、3~10才くらいの幼児や子どもに多くみられるとされています。
原因としては心理面のストレスがまず考えられます。ストレスや緊張で頭痛や腹痛がするように、足が痛くなることもあるのです。特に足が痛くなるのは、日中に動き回った疲れが如実に出るのが足であるためです。
なかでも膝は、子どもの多くが知っている部位の名前で言いやすいということもあります。引越しや入園などで環境が変化したり、スポーツなどの習い事で疲れがたまると今後への不安も相まって、足が痛むのです。
また、下に兄弟が生まれたり保護者が疲れて余裕がないことなどを子どもは敏感に察します。ご自宅にいても親子共々心の底からリラックスできていない状態は、子どもにはつらすぎる環境です。
1日に1度はきちんと向き合って5分でも良いので本の読み聞かせをしたり、痛がっている部分をさすってあげるだけでもだいぶ緊張を和らげる効果があります。
それでも痛みを訴える場合は、かなり疲労していると判断してスポーツなどの習い事は休むという方法も検討しましょう。痛みを我慢してまで頑張る必要はありません。
我慢して通わせて、ふだんよりも多く注意されて帰ってくるのはあまりにもかわいそうです。本人が「行きたい」というまで待つのが賢明です。
痛みから意識をそらす
親のおまじないではイマイチ効果がない場合は、ほかの方法も試してみましょう。まずは「温める」ことです。
湯たんぽや電気毛布などを利用して温まると情緒が安定するお子さんは多いです。電気毛布は自然の温かさではないので、嫌いなお子さんもいます。低温やけどには十分注意してください。
いちばん良いのはゆっくり一緒にお風呂に入ったりお布団に入って休むことです。次に、「テーピング」です。ばんそう膏を張ると泣き止むお子さんがいるように、テーピングも大人気分を味わえるので痛みがおさまることがあります。
ただし、ばんそう膏よりも少々技術力を必要とします。
①ひざ下の痛いところ(脛骨粗面)を覆うようにして内側~お皿の外側を通り、太ももの真ん中くらいまでテープを貼ります。強く貼りすぎると、膝が曲がらなくなります。
②内側も同様に貼ります。症状が軽い場合は、膝蓋靭帯の圧迫のみでも良いでしょう。子どもには十分カッコイイ見た目になります。
最後は簡単「ストレッチ」です。足首を持って膝を後ろに曲げる、これだけです。膝が前に出てしまうとうまく伸びませんので、よくみてあげてください。親子でどちらが長く片足で立っていられるか競争するのも良い気分転換になります。
オスグット病の可能性も
中高生になっても膝の痛みを訴えるようであれば、もう親の気を引こうという子どもではありませんので、整形外科へ行ってみましょう。
オスグット病は、激しい運動や骨の急激な成長により腱への重い負担が原因で発症します。主な特徴は、膝のお皿の部分が膨らむことです。成長痛との見分け方は、痛み出した時期や頻度などです。
成長痛は痛み出してしばらくすると一旦痛みがおさまり、その後繰り返し何度も痛みが起こることもあります。オスグット病は、1度痛み出すと数ヶ月間は痛いままです。数ヶ月も我慢しながら生活するのは大変ですから、早めに病院へ連れていきましょう。原因が判明すればストレスも半減します。
まとめ
膝の痛みは成長の証?成長痛の対処法
治った、治っていないの線引き
痛みから意識をそらす
オスグット病の可能性も