整骨院とは どんなところで、どんなときに通えば良いのでしょう。病院とどう違うのでしょう?整体院とはどこが違うのでしょう?健康保険は使えるのでしょうか?状況や症状に応じて迷わないように、それぞれの違いをよく認識しておく必要があります。
整骨院とは?病院や整体院との違い
病院と整骨院
たとえば急性の腰痛やねんざ、あるいはひどい肩こりの場合、多くの方は初め整形外科の診察を受けることでしょう。整形外科での診察はおおむね問診と触診、そしてレントゲン検査により、特にめぼしい異常が見当たらなければ、痛み止めで様子を観ましょうという結果になりがちです。
痛み止めを服用すれば、確かに一時的に痛みは軽減されます。けれども原因を特定できないまま、いっこうに改善されずに、時を費やすことも少なくありません。
そんな時に整骨院に通い始めたら、原因をある程度まで特定し、改善へのプログラムを組んで治療をしてくれたという話を聞くこともあります。
病院というところは西洋医学に基づく医療行為を施してくれるところです。西洋医学とは、戦場での兵士の傷の手当てをもとに発展してきた歴史を持ち、命のやり取りに対してシビアに対処してきた部分があります。
そのため、直接生命を脅かすことのない、腰痛や肩こりなどの人間の生活環境による疾患に対しては、比較的弱い傾向にあります。
その部分を補うように、人間の身体が本来持っている治癒力を引き出す手助けをするのが、整骨や整体などの東洋医学に基づく治療法になります。
整骨をするところを整骨院、整体をするところは整体院です。他に鍼灸院、あん摩マッサージなどがあります。
整骨院というところ
整骨院とは、柔道整復師という国家資格を持つ専門家による打撲やねん挫、脱臼、骨折などの治療を行うところです。この治療行為は、東洋医学に基づく手技による施術です。レントゲン検査や注射、投薬などをすることはありません。
柔道整復師免許を取得するには、決められた教育制度において、基礎医学、専門知識、法規、実技をみっちり三年間学ばなければなりません。その後国家試験を受験し、みごと合格したときに初めて柔道整復師を名乗ることが出来るようになります。
そして保健所に開設届けを提出し、認可されたあかつきに「整骨院」を開業することが出来るのです。
整骨院と整体院
整骨院は国家資格者である柔道整復師による負傷箇所の治療行為を行うところで、整体院とは、整体師、カイロプラクターという、民間資格者による慰安行為を行うところです。
民間資格ということは、各団体の認定によるので基準はあいまいです。整骨院も整体院も医療行為をすることは出来ません。整骨院での治療には、健康保険が適用されます。対して整体院は、基本的に慰安行為となりますのですべての施術に対して保険は適用されません。
整骨院では、一回の施術に対して数百円の負担で済みますが、整体院やカイロプラクティックではけた違いの負担を強いられることがあります。もちろん保険適用外ということもありますが、慰安行為としての多様な設備とサービスへの対価とすれば、妥当であるとも言えます。
なぜならば国からの保護のない代わりに束縛もなく、民間ゆえのし烈な競争を勝ち残るために技術を磨き、旺盛なサービス精神を発揮して自由に発展してきた成長産業でもあるからです。
そのため柔道整復師の整骨院でも、整体やカイロプラクティックの要素を取り入れて、多様なサービスを提供しているところもあります。
どんなときに整骨院に行けばよいか
整骨院では、骨折や脱臼の応急処置、もしくはねん挫、打撲、肉離れなどにおいて原因のはっきりしている負傷に関する治療行為は保険適用の対象となります。その他の治療において保険を適用する場合には、医師の同意書または診断書を必要とします。
整骨院ではレントゲン検査や手術、投薬などの医療行為は一切行われません。問診と触診、手技による施術のみです。なるべくならレントゲンの放射線を浴びたくない方や、薬の副作用が怖い方などには、整骨院での治療をお勧めします。
また、整形外科で検査を受けても異常が見当たらないから大丈夫などと言われた方などには、特にお勧めです。違う側面からの視点で、症状の解決への糸口をつかめることもあります。
まとめ
整骨院とは?病院や整体院との違い
病院と整骨院
整骨院というところ
整骨院と整体院
どんなときに整骨院に行けばよいか