線維筋痛症 は、社会的な理解がまだまだ不十分でつらく悔しい思いをされる方も多くいらっしゃることでしょう。そのような困難ななかでも、決して悲愴感を漂わせることなくブログを開いている患者さんやそのご家族がおられます。
今回は数ある中から、さまざまな立場の方のブログをご紹介いたします。
線維筋痛症の方や周囲の皆さん向けのブログ
線維筋痛症と診断されるまで
からだが痛む慢性痛は、程度の差こそあれどなたにでも起こりうる症状です。そのため、症状の進行が緩やかな方は慢性痛と自己判断してしまい、病院へ行くのが遅れます。
病院で受診しても、線維筋痛症のことをよく知らない医師も少なくないため「ストレス」、「姿勢の悪さ」、「自律神経の乱れ」によるもの、などと誤診されてしまい納得がいかずにいくつかの病院を渡り歩いてようやく診断されるまでに数年かかるケースも珍しくはありません。
誤診によって頭痛薬などの内服薬や外服薬を処方され、まじめに服用していたら健康も損なわれますし、余計な費用も嵩み続ける一方です。医師は万能ではありませんし、人それぞれ得意分野、苦手分野があります。
特にこの病気は、2009年に日本線維筋痛症学会が発足したばかりですから忙しさにかまけてほとんど知識を持たない医師がいても不思議ではありません。
そのため、現在はインターネットの普及に伴い患者さんご自身がネットであれこれと調べて、自分はこの病気ではないかと突き止めて資料を持って医師のもとへ向かうという方もいらっしゃるようです。
初診の際に、症状を聞いてその場でネット検索していろいろと調べる医師はまずいません。特に急を要するような症状には見えなかったら、気になって後でお調べになる医師もまれでしょう。
自己判断はよくありませんが、どのような痛みなのか、体調なのかいちばんよくわかっているのはご自身です。医師は想像するしかないのです。全面的に100%医師を信頼するのは、少なくとも線維筋痛症のような病気ではしないほうが良いかもしれません。
気分転換になるブログ
「気休め」という意味ではありません。皆さん重くならないように症状について明るく皮肉ったり、大ポカを笑い飛ばしたりと読んでいて楽しい内容ばかりです。
『線維筋痛症の息子と生きる ひいちゃんのブログ』は、線維筋痛症関連のブログランキングで度々1位を獲得しています。内容が偏りすぎず、幅広い世代の方に親しみを感じて頂ける文体かと思われます。
ひいちゃんの息子さんはあっという間に重症化して寝たきりの状態になってしまい、さらにひいちゃんご自身も2015年10月に発症されています。
この病気は原因不明ですが、遺伝的な要因もあるのかもしれません。ひいちゃんは、失神覚悟で外出したり、お風呂に入ったり、とてもパワフルなお母様です。
『頑張って生きてきたら、線維筋痛症になりました』はゆまさんというシングルママの方のブログです。お仕事もされていて、お車の運転もされ、ご趣味がピアノとツーリング(アメリカンに乗っている)ということから察するに比較的マイルドな症状の方なのでしょう。
高校生のお嬢さんは病気がわかってから「自分のものは自分で買う」と毎日アルバイトをしているそうです。同じような家庭環境の方は、特に共感できるのではないでしょうか。
お役立ち系のブログ
『線維筋痛症.COM』はdarukoさんという男性の方が、精力的に活動しているご様子がよくわかります。
※2016年6月30日追記:サイトを閉鎖されているようです。
全身痛を伴って22年、ご自身が試して効果があった自己流トレーニング、学術書や海外サイトから得た情報やおすすめのものを紹介したり、海外の患者さんと交流したお話も掲載されています。ご病気だからこそ、積極的に外へ出なくてはという気概に満ちています。
線維筋痛症は、周囲に理解されにくく孤独に陥りがちの患者さんも多いようですが、ブログを読んでご自身もブロブを始めることを検討してみてはいかがでしょうか。きっと新しい世界が待っていると思います。
まとめ
線維筋痛症の方や周囲の皆さん向けのブログ
線維筋痛症と診断されるまで
気分転換になるブログ
お役立ち系のブログ