膝蓋骨 脱臼 は主に若い女性に多く、またスポーツ時に発症することが多い怪我といわれています。
どのような場面で膝蓋骨は脱臼しやすいのか、また、再発を予防するためにはどのようなことに注意し、なにが必要になるのかなど膝蓋骨脱臼について詳しくご紹介します。
膝蓋骨の脱臼がおきた場合には?
膝蓋骨の脱臼とは?
膝蓋骨の脱臼は、通常膝の中央に存在しているはずの膝蓋骨が外力や筋肉の異常なけん引力によって通常の位置よりはずれてしまうことをいいます。膝蓋骨の脱臼の多くは膝の中心よりも外側に脱臼することが多いといわれています。
また、膝蓋骨の脱臼には完全脱臼と亜脱臼があり、膝蓋骨がはまっている溝の部分を完全に乗り越えてしまうことを完全脱臼とよび、溝の部分を乗り越えてはいないが、ずれてしまっている場合には亜脱臼とよびます。
膝蓋骨脱臼の原因
膝蓋骨脱臼は女性に発症しやすい怪我です。発症が多くみられる場面としては、スポーツ活動中であるジャンプの着地時に発症しやすいといわれています。
ジャンプの着地時には太ももの筋肉に大きなけん引力が生じ、この際に太ももの筋肉バランスが悪いと外側や内側など偏った方向へのけん引力がはたらき、膝蓋骨を脱臼してしまいます。
そのほかにも、急激に下腿へひねる力が加わった場合や、膝蓋骨を強く打撲してしまった場合などに膝蓋骨は脱臼してしまいます。
また、もともと膝蓋骨の形成不全の場合や膝蓋腱が通常より外側に付着しているなどの先天性奇形の場合には膝蓋骨の脱臼をおこすリスクが高くなります。
膝蓋骨脱臼の治療法は?
膝蓋骨の脱臼を判断するには、膝蓋骨周辺に腫れや痛みなどがあるか、また膝蓋骨が不安定な状態であるかどうかなどを確認します。
さらに、確定診断をおこなう場合には病院でのレントゲン写真を撮影します。このさいに膝蓋骨の脱臼を確認するのはもちろん、膝蓋骨に骨折がみられるかどうかの確認も重要になってきます。
骨折や軟骨の欠損がみられた場合には治療法や治療にかかる期間がことなってくるため、初診がとても重要になります。
膝蓋骨脱臼は初回の治療が大切
膝蓋骨が一度脱臼してしまうと、なにもしないでいると約半数の割合の人が再度脱臼をしてしまうといわれています。そのため、初回の治療やリハビリがとても重要になります。膝蓋骨の脱臼は瞬時に元の場所へ戻ることもあり、脱臼したかな?と思うこともあります。
しかし、膝蓋骨の脱臼には、合併症として膝蓋骨の軟骨を損傷してしまう、軟骨が欠損してしまう場合もあります。そのため、脱臼をしたと思われる場合にはすぐに病院で検査を受けることをおすすめします。症状の程度によってはすぐに手術が必要になることもあります。
手術をした場合にはある程度の期間は安静などが必要となりますが、保存治療の場合には太ももの筋肉をバランスよく鍛えることが大切です。筋肉で膝蓋骨を支えることができると膝蓋骨脱臼の再発を予防することができます。
再発をしてしまった場合には?
膝蓋骨の脱臼が再度おきてしまった場合には、その後にも脱臼がおこりやすくなってしまい、日ごろから膝蓋骨に不安定感を覚えてしまう場合や、膝蓋軟骨にも傷や欠損がみられるようになります。この場合には手術を施す場合が多くなります。
主には反復する膝蓋骨の脱臼によって欠損してしまった軟骨の形成や、ゆるんでしまった靭帯の再建などをおこないます。手術を行った場合には主に術後2週間からリハビリが開始されます。
リハビリの最初の段階では大きく膝を動かすことはできないため、筋肉に電気刺激をいれることで、筋肉を鍛えていきます。少しずつ可動域が広がってくると運動療法によってバランスよく筋肉を鍛えていきます。
まとめ
膝蓋骨の脱臼がおきた場合には?
膝蓋骨の脱臼とは?
膝蓋骨脱臼の原因
膝蓋骨脱臼の治療法は?
膝蓋骨脱臼は初回の治療が大切
再発をしてしまった場合には?