膝蓋骨とは、膝の中心にある骨のことをさしますが、主に発症する傷害としては 膝蓋骨 の 骨折 と脱臼があります。これらの症状は痛みと腫れがあり、症状のみではみわけることが難しい場合もあります。
そのようなときに、重要になるのがレントゲン撮影による診断になります。また、これらのリハビリ方法にも大きく違いがあります。
膝蓋骨骨折と膝蓋骨脱臼のみわけ方
膝蓋骨の骨折とは?
膝蓋骨とは、膝の中心にあるいわゆる“お皿”とよばれるものであり、膝の屈伸運動や歩行の際にはたらく骨です。この膝蓋骨は転倒や打撲などの外力によって骨折してしまうことがあります。
また、直達外力のほかにも筋肉に膝蓋骨が急激に引っ張られることで骨折がおきてしまうことがあります。膝蓋骨折はすべての年齢に発症する怪我といわれていますが、特に高齢者になると骨折がおこりやすいといわれています。
膝蓋骨骨折の症状は?
膝蓋骨を骨折してしまった場合の主な症状は痛みと腫れです。膝蓋骨が完全に骨折してしまった場合には激しい痛みによって立つことも膝の曲げ伸ばしもすることが困難になってしまいます。
ただし、骨折した場合でも骨の転移がみられない際には痛みが小さく、症状を見逃されてしまう場合もあるといわれています。
膝蓋骨骨折の診断方法は?
膝蓋骨の骨折の症状は腫れや痛みなど、膝蓋骨脱臼の際の症状と非常に似ています。そのため、この2つの症状を区別するためにはレントゲン撮影が重要になります。
骨折線がみられる場合もあれば、転移してしまっている場合には膝蓋骨が大きくわかれている様子を見ることができます。ただし、骨折直後の場合には骨折線が見えにくい場合もありますので、再度レントゲンの撮影をすることもあります。
膝蓋骨骨折の場合の治療方法は?
膝蓋骨骨折と診断された場合には治療方法として保存療法と手術療法があります。
保存療法は主に骨の転移がみられない場合におこなわれます。長期間固定をおこない、骨が癒合するのを待ちます。そのため、長い間安静にし固定が必要となってきます。
そのため、仕事や運動に支障がみられます。痛みを強く感じる場合には鎮痛薬の服用をおこなうことで痛みのコントロールをおこなうこともあります。
手術療法の場合には、骨折した膝蓋骨がずれてしまっている場合や、保存療法ではなかなか癒合しない骨がある場合におこないます。
手術内容としては、ワイヤーなどで固定する抜釘術が主な手術方法といわれています。
リハビリには注意が必要
膝蓋骨の骨折をした場合には保存療法や手術療法の治療がおこなわれますが、どちらの治療後にもリハビリが待っています。リハビリは各筋肉の機能を改善することや、膝蓋骨の動きをサポートするために筋力をつけるなどさまざまな目的があります。
筋機能を改善するためにおこなうリハビリのため、膝蓋骨脱臼の際にはリハビリ当初から運動をおこなうことがあります。しかし、膝蓋骨骨折の場合には術後早期から無理な運動をすることは危険な行為のため注意が必要になります。
特に注意が必要になる動きとして、膝の屈伸動作があります。膝蓋骨を骨折してしまっている場合、完全に骨が癒合していないと膝の屈伸動作で膝蓋骨にけん引力がはたらき、再度骨折を引き起こしてしまう可能性が高くなります。
そのため、リハビリをおこなう際には入念な検査をおこない、完全に骨が癒合していることをまず確認することが大切です。
また骨の癒合が確認された場合であっても、いきなり激しく動かすのではなく、電気刺激からおこなうことをおすすめします。電気によってある程度の刺激を筋肉にいれることによって最低限の筋肉をつけることができます。
その後、少しずつ可動域を広げていく動作を取り入れることで障害の発生を抑えることができます。
まとめ
膝蓋骨骨折と膝蓋骨脱臼のみわけ方
膝蓋骨の骨折とは?
膝蓋骨骨折の症状は?
膝蓋骨骨折の診断方法は?