歯痛 になったら ロキソニン 、と条件反射的に思い出す方も多くいらっしゃることでしょう。効果があるのかはわからないが、とりあえず痛みを感じたときに飲んでいるという場合は「飲み損」をしている可能性があります。
からだに無用の負担をかけないためには「飲むタイミング」が大切です。
ロキソニンを歯痛の味方にするには?
本当に必ず楽になる?
ロキソニンは歯痛を治す薬ではなく、痛み止めの一種です。歯医者さんへ行き、痛みが出そうなとき例えば親知らずを抜いてもらったときや神経の治療の後に「少し多めに出しておきますね」といわれるあの薬です。痛み止めの作用のほか、熱を下げたり腫れを引かせたりする効果もあります。
ただし、飲んだからといって歯痛がピタリと消えて熱も下がり、腫れが引くという魔法のような薬ではありません。飲んでも「本当に効いているの?」と疑いたくなるほど全く症状の改善がみられない患者さんもいらっしゃいます。
また頭痛や生理痛にも効果があるとされていますが、初めて服用するときはその後かえって体調が悪化しても良い時間帯、就寝前などに飲むことをお勧めします。
ちなみに「ロキソニンS」は、ロキソニンとほとんど同じ成分の市販薬です。薬剤師さんのいるドラッグストアで購入することができます。出先で虫歯が我慢できなくなったときなどに便利です。
飲み方のコツ
歯医者帰りであれば麻酔が切れてはっきり「痛い」と感じる前に飲むと良いでしょう。飲むときは空腹時を避けます。歯の治療をした後にはしばらく何も口にしたくないという方は、歯医者さんへ行く前に多めに食べておきましょう。
ただし、アルコールはNGです。ロキソニンの成分の一部とお酒の成分の多くは肝臓で分解されます。この二つが一度に肝臓へ流れてくると、大きな負担がかかりアルコールが分解されにくくなります。当然、歯医者さんにも叱られますし治療後にお酒を飲むのもダメです。
ロキソニンを飲んですぐダイレクトに痛みに効くわけではありませんので、効果が出るまで30~60分とみて早めに飲んでおきましょう。それでも痛みが続くようであればもう1錠飲んで様子をみます。
薬といっても市販もされている痛み止めだから大丈夫だろうと一気に大量に飲んではなりません。どんなに強い痛みであっても1回2錠にとどめてください。2錠飲んだ後は4時間以上間を空けてから、次に何錠飲むか検討します。痛みが引いてくればロキソニンの持続効果時間も長くなります。
そのほか歯医者さんの言いつけは必ず守り、たとえば「1日3回毎食後」と指示されたのであればそれは最後まで飲みきりましょう。我慢できるくらいの痛みになってきたら、飲むのを止めたほうがからだにはやさしいです。
避けられない副作用
ロキソニンも薬ですから、副作用はもちろんあります。主に胃の痛み、吐き気、食欲減退などがみられます。
歯痛が少しばかり治まる代わりにこのような症状に襲われるのであれば、我慢したほうが余程良いと思ったら歯医者さんの言いつけ分のみ飲んで、あとはただ安静にしているのも自由です。
特に腎臓の弱い方は要注意です。ロキソニンには腎臓のはたらきを弱める作用がありますので、場合によっては腎臓で尿が作られにくくなり体内に不要の水分が溜まってしまい、むくみや浮腫の原因になります。
また、じん麻疹や発疹が出るのはロキソニンアレルギーの可能性が高いです。ただちに服用を中止して、歯医者さんに直行してほかの痛み止めを出してもらいましょう。
ロキソニンSを飲んでアレルギー症状が出た場合は、飲むのを止めて心配であれば内科を受診してアレルギー検査を受けると良いです。
そして妊娠・授乳中の方は基本的には飲まない、どうしても必要な場合のみ服用しましょう。授乳中に飲むときは、母乳を与えるのを中止してから服用してください。
まとめ
ロキソニンを歯痛の味方にするには?
本当に必ず楽になる?
飲み方のコツ
避けられない副作用