ストレス社会と言われる現代、多くの人がストレスによりさまざまな病を引き起こしています。そのひとつに「 ストレス胃痛 」があります。胃痛くらいと放置すると慢性化してさらにひどくなり、自律神経の働きに支障が出てしまうこともあります。
ストレスと胃の関係を知ると共に、日常生活を見直してストレスに負けない胃を作りましょう。
ストレス胃痛に負けない胃を作る
ストレスとコントロール
ストレスとは人間関係や日常生活で外部より刺激が加わった状態をいいます。よって日常生活の中でストレスは誰もが感じるものです。
人はストレスを感じることで「疲れたら休む」、「不安を取り除こうとする」といった感情が生まれ、自身の体をコントロールしています。
ストレスというと仕事や人間関係などにより心や体が辛くなり、やる気をなくしてしまうようなマイナスイメージが強いと思います。しかしストレスは悪いものばかりではありません。
例えば、頑張っている友人から刺激を受けて奮起し自分を成長させるストレスもあります。このような良いストレスはどんどん受けるべきです。一方で悪いストレスは溜めずに解消していかないとやがてコントロールができなくなり、心や体のバランスに歪みが生じてしまいます。
特に人間関係でのトラブルや緊張、不安といった心理的なダメージはすぐに排除することが難しく、コントロールしにくいストレスになりがちですので注意が必要です。
ストレスと胃痛の関係
胃は体内の環境を整える神経である自律神経の影響を大きく受けています。
自律神経は交感神経と副交感神経と呼ばれる二つの神経からなり、二つがバランスよく働くことで健康を維持しています。
強いストレスを感じると交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、胃が必要以上に縮んでほかの神経を刺激します。その刺激により胃に痛みや痙攣が起こります。
腹が立つことがあると胃がムカムカする、緊張すると胃がキュッとなる。このような経験は誰もが持っていると思います。このことからも胃が心のストレスにダイレクトに反応していることが分かると思います。
胃と心は連動しています。ストレスを抱え込むばかりで解消できないでいると症状はどんどん悪化していきます。それを放置すると胃痛自体が更なるストレスとなる場合もあり、ストレスと胃痛の悪循環となります。
ストレス胃痛の種類と症状
ストレス胃痛にはいくつかの種類があります。
急性胃炎
突発的に大きなストレスがかかることが原因で胃に急性の炎症が起こります。症状としては「強い腹痛」、「下痢」、「吐き気」があり、発熱や倦怠感といった風邪と似た症状が出ることもあります。数日間の休養で回復する事がほとんどです。
慢性胃炎
慢性的にストレスを抱えていることが原因で胃の粘膜が弱まり、 炎症が繰り返されている状態です。症状としては慢性的な「胃痛」、「胸焼け」、「食欲不振」、「膨満感」、「みぞおちの痛み」などがあげられます。
神経性胃炎
ストレスが原因で自律神経のバランスが乱れ、胃の働きをコントロールできなくなり発症します。内視鏡検査などで異常が見られないのに、胃の痛みや不快感などの症状が続きます。
症状としては「吐き気」、「胸やけ」、「食欲不振」、「食後のもたれ」、「みぞおちの痛み」などがあります。胃薬があまり効かない場合もあります。
ストレスに負けない胃を作る
ストレスから胃を守るにはストレスを溜めこまないことが一番の方法です。しかし日常生活に中にはストレスを感じることが多く、性格や考え方を急に変えられるわけでもないのでそう簡単にはいきません。
そうであるならばまずは、自分の生活を見直しストレスに負けない丈夫な胃を作りましょう。特に食生活に気を配りなるべく消化の良い物を食べましょう。
「アルコールは胃を荒らすので過剰摂取は控える」、「たばこは吸わない」、「辛いものなどの刺激物は控える」といった胃に優しい食生活を送ることでストレスに負けない丈夫な胃を作ることができます。
「十分な睡眠」、「規則正しい生活」、「適量の食事」、「適度な運動習慣」などは胃への負担を軽くします。
そしてこのような生活を送ることは心にゆとりを与え、ストレスを減らしてくれるかもしれません。
まとめ
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