花粉症や鼻炎の症状といえば鼻水、鼻づまり、くしゃみの3つです。市販の 点鼻薬 はこれらの症状を簡単に抑えてくれるため、 おすすめ したい薬です。しかし、使い方によっては点鼻薬の副作用で依存してしまうなんてことにもなってしまいます。
点鼻薬の成分をよく知り、適切に使用することが大切です。
点鼻薬を選ぶなら血管収縮剤が入っていないものがおすすめ
市販点鼻薬は3タイプ
市販されている点鼻薬には大きく分けて、血管収縮剤、抗ヒスタミン、ステロイドの3種類の成分が主成分として含まれています。なかでも血管収縮剤が成分に含まれているものは即効性があり、各症状に素早く効くため、市販されている多くの点鼻薬に含まれていることが多いです。
しかし、この血管収縮剤入りの点鼻薬は薬の副作用が強く、使い続けると依存状態になってしまうなんていうこともあります。
抗ヒスタミン成分は副作用がほとんどなく安全性はもっとも高いですが、効果が弱く即効性もあまりありません。
ステロイド成分が含まれているものは、ステロイドの副作用はあまりないといわれていますが、ほんとうにそうなのでしょうか。
それぞれの点鼻薬には良い点、悪い点があります。重要なのは特徴を知り、上手に利用することです。
血管収縮剤は、即効性はあるけれど使いすぎはNG
血管収縮剤とは炎症をおこしている鼻の中の粘膜に作用し、血管を収縮し素早く鼻づまりなどの症状を解消します。即効性が高く、鼻づまりに対して非常に効果がありとても便利です。
しかし、持続時間はそこまで長くはないうえに、使い続けると鼻の粘膜が厚くなり年中鼻づまりとなってしまう薬剤性肥厚性鼻炎や点鼻薬を絶えず使わないと落ち着かなくなってしまう点鼻薬依存症などの症状になってしまいます。
また、血管収縮剤を成分として含んでいるものは使用回数が増えることで点鼻薬が効きにくくなってしまうといったデメリットもあります。
しかし、血管収縮剤入りの点鼻薬が高い効果と即効性に優れていることは事実です。そのため、大事なプレゼンの時や試験の時など、どうしてもベストコンディションで臨みたいというような場合には血管収縮剤入りの点鼻薬がおすすめです。
そして、どうしても使用をしなければならない時は1日2回までの使用で、使用後は2週間程度感覚をあけるようして使用するのが望ましいでしょう。
抗ヒスタミンは、即効性はないが安全性が高い
抗ヒスタミン成分入りの点鼻薬はアレルギーを引き起こす作用のある化学物質の効果を抑えてくれる効果があります。そのため、花粉症などのアレルギー性鼻炎に対しては予防効果があるのが特徴です。
抗ヒスタミンは内服薬の場合は眠気やのどの渇き、便秘などの副作用が発生することで知られていますが、点鼻薬で使用する場合は局所的な作用のため、眠気などの全身性の副作用はほとんどありません。
また、血管収縮剤のような副作用や使うたびに効果が弱くなるといったことがないため日常的に長く使用することができる点鼻薬です。
しかし、即効性はあまり期待できず、鼻水やくしゃみには一定の効果がありますが、鼻づまりに対しては効果がイマイチといったデメリットがあるため、重度の鼻づまりに悩んでいる方にはあまり効果が感じられません。
そのため、抗ヒスタミン成分の点鼻薬は軽度のアレルギー性鼻炎を患っている方や長期的に使用を検討している方におすすめです。
副作用と効果のバランスならステロイドがおすすめ!
ステロイドは体内の炎症を抑える働きがあり、過剰な免疫反応を抑え鼻の粘膜を正常な状態に近づけます。
また、ステロイド特有の副作用についても点鼻薬として使用されるステロイドの量が内服薬の1/100程度と少ないうえに、鼻の粘膜から血管内に入りこむことはほとんどないため、副作用がおこる心配はほとんどありません。
そのため、医療機関などで処方される点鼻薬の多くにこのステロイドの入った点鼻薬が使われています。
効果に関して鼻づまりや鼻水、くしゃみに対して高い効果があり、血管収縮剤ほどではありませんが、即効性も期待ができます。ただ、こちらも過剰な使いすぎや体質によっては鼻血や鼻中隔穿孔などの副作用がおこる可能性があるため使用に際には注意が必要です。
抗ヒスタミンの点鼻薬では、解消されないと感じた場合はステロイド成分入りの点鼻薬を使用してみることをおすすめします。
まとめ
点鼻薬を選ぶなら血管収縮剤が入っていないものがおすすめ
市販点鼻薬は3タイプ
血管収縮剤は、即効性はあるけれど使いすぎはNG
抗ヒスタミンは、即効性はないが安全性が高い
副作用と効果のバランスならステロイドがおすすめ!