椎間板ヘルニア とは、背骨を構成する椎骨とよばれる骨のクッション材である椎間板から、髄核が飛び出してしまう怪我です。ヘルニアを発症すると、しびれや 痛み の症状がみられます。
一度発症するとなかなか痛みが改善しないといわれていますが、手術をしなければこの症状は改善されないのでしょうか。
椎間板ヘルニアの痛みを改善するには手術しかないの?
椎間板ヘルニアについて
椎間板ヘルニアは椎骨の間に存在しているクッション材である椎間板におこる傷害です。
椎間板は線維輪とその中にある髄核から構成されており、椎間板に負担をかけすぎることで髄核が線維輪より飛び出してしまうことでヘルニアが発症されます。
髄核が線維輪より飛び出し、付近にある神経などを圧迫することでさまざまな症状を引き起こしてしまいます。
椎間板は頸椎から腰椎までの脊柱に存在するため、ヘルニアが発症する場所によって症状にも変化がみられます。
頸椎椎間板ヘルニアは主に上半身に症状が
頸椎椎間板ヘルニアとは、主に首を構成している頸椎間に発症するヘルニアのことをいいます。
原因となるものは長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、長期間にわたる姿勢不良です。頸椎の椎間板ヘルニアを発症すると、腕から手にかけてしびれや痛みを感じます。
また、手を動かしにくく感じる場合や、肩こり、首から背中にかけての痛み、歩行障害、さらには排尿障害などがみられます。
ただし、すべての症状が一度のヘルニア発症でみられるわけではなく、7つある頸椎椎間板でのヘルニアの発生場所によって症状が異なってきます。
胸椎椎間板ヘルニアは発症率が少ない
胸椎は肩から腰にかけて12個存在しており、この胸椎にヘルニアが発症した場合には、頸椎椎間板ヘルニアと似ています。
ただし、胸椎椎間板ヘルニアの発症率は最も少ないため、珍しい怪我ともいわれています。
腰椎椎間板ヘルニアは下半身に症状が!
腰椎椎間板ヘルニアは腰部分にある5つの腰椎の間に存在する椎間板におきるヘルニアです。
原因としては腰へ過度に荷重をかけてしまった場合や、長時間同じ姿勢を続けることや座る姿勢を続けることで腰へ負担をかけてしまった場合、ストレスなどがあります。
腰椎椎間板ヘルニアの症状は下半身のしびれや痛みがメインです。
さらに、坐骨神経痛や歩行障害、排尿障害などがみられます。この場合にも発症するヘルニアの位置によって発症する症状は異なります。
椎間板ヘルニアの治療方法
椎間板ヘルニアは病院でのレントゲン撮影によって診断されます。ヘルニアと診断されると、治療をするために手術を選択する場合と手術をしない場合があります。
術後の後遺症や怪我の治り方などを考えたうえではできる限り手術はせず治療をすることがおすすめです。
手術をしない場合には安静にすることで症状の改善を図りますが、症状の改善具合によっては投薬治療や手術が必要になります。
椎間板ヘルニアの症状が改善された場合にそのまま放置してしまうと、再発してしまう可能性があります。
そのため、症状が改善してきたらストレッチや筋力トレーニングなどの運動で脊柱の周辺筋肉を強くすることがおすすめです。
脊柱だけの力で姿勢を支えようとするとどうしても重力などの力に負けてしまいます。
そのため、周辺の筋肉などでしっかりと支え、椎間板に余計な負担をかけないようにすることで症状の再発を防止することができます。
症状がみられた場合に治療をしっかりとおこなうことはとても大切です。
しかし、最も大切なことは怪我を予防することです。椎間板ヘルニアはなぜおきるのかを知ることによってきちんと予防をすることが可能になります。
まとめ
椎間板ヘルニアの痛みを改善するには手術しかないの?
椎間板ヘルニアについて
頸椎椎間板ヘルニアは主に上半身に症状が
胸椎椎間板ヘルニアは発症率が少ない
腰椎椎間板ヘルニアは下半身に症状が!
椎間板ヘルニアの治療方法