睡眠中の姿勢が、腰痛の症状に大きな影響をおよぼします。睡眠中の姿勢に大きな役割を占めるのがベッドです。ベッドにもいろいろな種類があります。腰痛を悪化させないためにどのようなベッドを選べばよいのでしょう。睡眠と ベッド と 腰痛 の関係についてご案内いたします。
腰痛におけるベッドの重要性
睡眠とベッド
心地良い睡眠こそ健康の源です。自然な形で身体全体の力を抜き、心もリラックスさせて眠りに就くために睡眠環境を充実させることが大切です。
多くの方が、寝室のカーテンや壁の色にこだわり、アロマ効果を愉しむなどの充実した睡眠のための努力を惜しみません。とりわけベッド選びは睡眠におけるもっとも重要な要素となります。ふかふかの高級ベッドに身体を沈めることが、幼いころの夢だったという方も少なくありません。
しかしながら身体が沈み込むことによって、寝返りを打つことも出来なくなります。また肩や腰からお尻にかけて沈みすぎることによって、背骨の自然な形状を維持できなくなることもあります。
眠りに就く時に首や肩に違和感を感じたり、寝返りを打ちにくかったり、何度も目が覚めてしまったり、じゅうぶん寝たはずなのに疲れが抜けきれていなかったり、腰や肩に違和感を感じたりするようなら、お使いのベッドが身体に合っていない可能性もあります。
寝るときの姿勢・寝返り
多くの方が、眠りに就くときは仰向けか横向きの姿勢をとります。これはその姿勢が最もリラックスできるからです。それでも目覚めたときに同じ姿勢でいることは少ないはずです。寝ている間に無意識に寝がえりをうったりするからです。寝返りを打つのは身体の本能的な動きです。
どれだけ心地良いベッドであったとしても、ずっと身体の同じ部分が接していると血液の循環が悪くなってしまいます。とくに肩や腰などの重圧のかかる場所の負担は大きく、睡眠がかえって腰痛や肩こりの原因となってしまうことすらあるのです。
またマットレスと身体の接している面に熱がこもり、身体が汗をかきたくても、圧力を掛けられているので充分に熱を逃がしてやることが出来ません。そのために身体を反転させて熱を逃がし、通気をよくするのが寝返りなのです。熱帯夜などに寝がえりを打つ回数が多いのはこのためです。
寝返りを打つ必要のないベッドというのは理想ですが、自在に寝返りの出来るベッドという選択もリラックスした睡眠を演出する要素のひとつです。
腰痛治療に最適なベッド選び
硬すぎるベッドは背骨の自然な形を維持できなくなって、首から肩、腰からお尻にかけて負担をかけてしまいます。逆に柔らかすぎると身体が沈み込み寝返りも打つことが出来ません。自然な形で横になれる、そして寝返りも打ちやすい適度な硬さのベッドというのが、心地良い睡眠を保ってくます。
ベッドのスプリングにも様々な種類がありますのでご紹介します。最も一般的に使用されているのがポケットコイルスプリングです。柔らかいひとつひとつのスプリングが、それぞれの位置で身体のでこぼこに応じて、支えてくれます。
少し固めのボンネットコイルスプリングというのは、硬く大きなコイルがお互いに連携し合うことによって身体を支えます。硬く強い反発力を持っていますので、お尻などが沈み込まないようにしてくれます。
最近増えて来た、比較的よい姿勢を保ってくれると言われているのが、低反発マットレスです。それぞれの身体の形に合わせて、マットレスの形も変化します。したがって快適な睡眠をとることが出来ると言われていますが、気温の変化によって硬さが変化することもあります。
身体を横たえると、どうしても首筋から肩に掛けてと、腰からお尻にかけて負担が掛かってしまいます。この局所的にかかる体圧を周囲に分散させ、広い範囲で包み込むように身体を支えるタイプのベッドが市販されています。
この体圧分散タイプのベッドは、背骨の湾曲や骨格の位置を正常な形に保ち、腰痛の予防に効果的と言われています。硬すぎず柔らかすぎず、適度に身体を包み込み支えてくれるベッドが、自然な形で深い眠りを誘ってくれます。
腰痛を防ぐためには、背骨が立っている状態と同じようなS字を、横になっているときも保てるかどうかということが、重要なポイントになってきます。新しくベッドを購入しようとするなら、是非ともご自分の身体に合うように、ベッドの硬さをチェックしてみて下さい。
まとめ
腰痛におけるベッドの重要性
睡眠とベッド
寝るときの姿勢・寝返り
腰痛治療に最適なベッド選び