最近太ってきたな、と思っているうちに気づけば腰も痛くなっている。そういう悩みを聞くことも少なくありません。
実はこの腰痛が肥満によって引き起こされているのです。 ダイエット をして、肥満も 腰痛 もまとめて解消しましょう。
肥満が腰痛を引き起こす。ダイエットで腰痛解消!
肥満が腰への負担を増加させる
中年太り、という言葉があるように男性も女性も年を重ねると気になってくるのが肥満です。肥満と腰痛は切っても切れない非常に密接な関係にあります。
肥満、特に中年太りはお腹周りの脂肪が増えていきます。単純に肥満によって体重が増えるということは、腰への負担を増加させます。
一般に、荷物を持つ、座る、立ち上がるなどの動作をするだけで、腰には体重の約2.5倍の負荷がかかるとされています。例えば、体重60kgの人であれば、これらの動作時には腰には150kgの負荷がかかっているということになります。
また、肥満に伴う運動不足は腰周りの筋肉を衰えさせます。腰の筋肉が衰えると、腰椎の椎間関節や椎間板、靭帯に身体を支えるための負担が集中します。これは腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの発症を招きます。
肥満が身体の重心をずらす
また、お腹周りの肥満は身体の重心線をとずらしてしまい、骨と骨の位置関係が乱れてしまいます。
例えば、とても重い荷物を身体の前で抱える際、人は身体を後方へと反らせてバランスをとろうとします。お腹周りの脂肪の増加は、これと同様に重心を前へと引き出すことになり、無意識のうちに身体を後ろへと反らせてしまいます。
本来、腰椎はゆるやかに前方へカーブを作っています。しかし、肥満による体型変化は腰椎を反らせてしまい、この前方カーブが増強します。前方カーブの過剰な増強は腰椎や椎間板の一部分のみに負担を集中させることになり、腰痛を引き起こしてしまいます。
肥満と腰痛の解消法
肥満の原因として多いのはやはり運動不足です。運動不足は同時に腰痛の原因ともなってしまいます。
ダイエット方法としても非常に一般的な“運動”ですが、運動は脂肪を燃焼させるほか、腰周りの筋肉をつけることで腰痛の改善にもなります。
肥満および腰痛の解消法としてまず挙げられる運動はウォーキングです。最も代表的な全身運動であるウォーキングは足腰の筋肉を中心に全身の筋活動を促し、脂肪を燃焼させてくれます。
この時、軽く腕を振って、身体のバランスを左右対称に、なるべく正しい姿勢でウォーキングを行うことが重要です。ウォーキング中の姿勢の乱れはかえって腰の負担を高める可能性があるため要注意です。
腹筋を鍛えるドローイン
もう1つ、ダイエットにも腰痛解消にも有効な方法として“ドローイン”というエクササイズがあります。
ドローインとは意識的にお腹を凹ませる、というだけの単純な運動です。非常に簡単に行え、負担も軽く感じますが、十分に腹筋群を鍛えることができるのです。
最初に取り組みやすい方法は、仰向けで行う方法です。仰向けになって両膝を立てます。その姿勢で下腹部(おへその下あたり)を凹ませます。下腹部の上に自分の手を当てておくとより意識しやすくなります。仰向けで上手にドローインができるようになってきたら、座ってのドローインにも挑戦していきましょう。
一般的な腹筋運動と比べて非常に楽に行えてしまうため、本当に効果があるの?と不思議に思う人も多いです。負担が軽いのは、一般的な腹筋運動が腹直筋という表面の大きな筋肉をターゲットとしているのに対して、ドローインは腹横筋という非常に深層にある筋肉をターゲットとしているためです。腹横筋はお腹周りの筋肉の一番深部にあり、内蔵を奥に押さえ込む役割を担っています。
ドローインによって腹横筋を鍛えることで、ぽっこりと出てしまったお腹を引っ込ませることができ、さらには腰の筋肉の負担を和らげることも可能となります。肥満と腰痛、密接に関係し合う両者を同時に解消してしまいましょう。
まとめ
肥満が腰痛を引き起こす。ダイエットで腰痛解消!
肥満が腰への負担を増加させる
肥満が身体の重心をずらす
肥満と腰痛の解消法
腹筋を鍛えるドローイン