腰痛に対する治療法として、痛み止めの薬を用いることがあります。飲み薬、貼り薬、塗り薬と痛み止めの薬は多様ですので、状況に応じて使い分けることが出来ます。薬局で市販されている痛み止めから専門の医師によるブロック注射まで、 腰痛 の 痛み止め についてご案内します。
腰痛の痛み止めいろいろ
飲み薬の効果と副作用
腰痛の痛み止めの飲み薬は、一般的な解熱鎮痛剤と同様です。ロキソニンやアスピリン、イブプロフェンなどが有名です。
またアセトアミノフェンは15歳未満でも服用できる身体に優しい鎮痛剤として重宝がられています。さらに、アセトアミノフェンを主成分とした腰痛専用の痛み止めとしてラックル速溶錠という薬も市販されています。
これらの鎮痛剤は、神経を麻痺させて痛みを感じさせないようにします。薬の効果が持続している間に炎症が治まれば良いのですが、継続して服用しなければならないような状況では薬物乱用へとおちいる危険性もあるので注意が必要です。
また成分によっては身体に合わないこともあるので、購入する際には医師や薬剤師へ相談しましょう。
貼り薬の効果と副作用
貼り薬の好いところは患部に直接貼り、比較的すぐに効果を実感できることです。患部に薬剤が浸透することによって血行が良くなり、痛みが和らいでいくのです。貼り薬には日常的な心地良さを感じさせる温湿布から、医療用成分であるジクロフェナクナトリウムを含む様々な製品が市販されています。
24時間効果の持続する貼り薬として、ボルタレン、ジクロテクトテープ、イヴアウターハップなどがあります。ちなみにフェイタスは12時間の効果持続となっています。
貼り薬を貼ったときのヒンヤリした心地良さは、それだけで腰痛が治ったかのような錯覚におちいることすらあります。しかしながら鼻を突く臭いが気になると言う方も少なくありません。
また長い時間において患部の皮膚呼吸を妨げてしまうので、かぶれることもあります。特にケトプロフェンという成分を含む貼り薬は、はがした後に直射日光を浴びるとかぶれやすい傾向にあるので注意が必要です。
塗り薬の効果と副作用
塗り薬は成分も効果も、貼り薬とほぼ同じになります。範囲が自由に選べるところや、光線過敏症などのかぶれの危険性も少なく、貼り薬より使いやすい傾向にあります。しかしながらべとついて衣類に付いたりする不便もあります。
また成分によっては肌に合わないこともありますので、慎重に選ぶことが必要です。塗り薬はバンテリンコーワ、ジクロテクトゲル、フェイタスゲル、ボルタレンゲル、イヴアウターゲルなど、ほぼ貼り薬と同じ系統で市販されています。
神経ブロック注射
神経ブロック注射は、腰痛における究極の痛み止めと言えるかもしれません。患部をどうこうするというわけでなく、局所麻酔によって痛みを感じさせなくする注射です。
痛みを感じさせないという点では飲み薬と同じですが、局所ですので身体への負担は比較的軽くてすみます。局所の麻酔効果により確実に痛みはなくなります。
神経ブロック注射には硬膜外ブロック注射と、トリガーポイント注射があります。硬膜外ブロック注射とは、背骨の下の方、脊髄を覆う硬膜の外側の硬膜外腔に麻酔を注入する方法です。
トリガーポイント注射は、痛みの原因を取り除くわけではありませんが、まさに痛みの部分そのものに麻酔薬や鎮痛剤を注入します。注入の深さも浅く、針も細いために気軽に注射できる利点があります。
硬膜外ブロック注射の針は太く0.9mmもあります。そのためとても痛いと思われています。そのためブロック注射の前に、細い針で痛み止めを注射する病院も少なくありません。痛みが治まらなければ継続して注射を施すこともあります。
局所とはいえ、たび重なる麻酔注射が、人体にどのような影響をおよぼすかは患者の体力や体質によっても変わります。また1本の注射で6,000円と高額であることも、多くの人がブロック注射という治療法に対して臆病にならざるを得ない理由かも知れません。
まとめ
腰痛の痛み止めいろいろ
飲み薬の効果と副作用
貼り薬の効果と副作用
塗り薬の効果と副作用
神経ブロック注射