耐えがたい 腰痛 に対して、どの病院の 何科 を受診すればよいのでしょう?それともいきなり整骨院やカイロプラクティックを訪れたほうがよいのでしょうか?治療には精神的な安心感というのも不可欠です。ひと通りの手順を踏まえた受診が望ましいと思われます。
腰痛は何科を受診すればよい?
まずは整形外科
腰痛というのは、病気ではありません。慢性的に腰痛を抱えていると慣れっこになってしまい、少々の痛みに対しては我慢してしまいます。けれども急性のぎっくり腰や、慢性腰痛でも何かの弾みに悪化して我慢できないような痛みのときもあります。
そのようなときの対処法としては、まずは冷やすなり、温めるなりして、安静にして様子を観るという方法が一般的です。そして翌日になっても痛みが治まらないようなら、病院へ行くことになります。この時点で、手に負えない、ただの腰痛ではないかも知れないという不安が湧いてくるからです。
鍼灸院や整体治療院でもない、病院へ行くのは機材がそろい、設備が整っているからです。病院では、まず整形外科を受診することになります。出来れば大きな総合病院の中の整形外科である方が望ましいでしょう。他の病気を要因とする腰痛である場合にも対処しやすいからです。
整形外科では問診や触診に始まり、レントゲンを撮ります。レントゲン写真に異常が無ければ「痛み止めで様子をみましょう」という診断で終わることもありますが、MRIや血液の検査などにより、細やかに対応してくれる病院もあります。
腰痛に絡む多くの疾患に対しての説明がなされ、可能性をひとつずつ消去し、原因を絞り込んでいきます。
神経内科の受診
整形外科は主に骨や関節の異常による腰痛を対象としますが、神経内科は手足のしびれや麻痺、急激な筋力低下などの神経炎を原因とする腰痛について詳しく診察をしてくれます。
神経内科では、MRIやCT、RI、PETなどの画像診断や神経電位図による臨床検査、詳細な化学検査などまで行うところもあります。
それでも原因となる疾患を特定できない場合が多く、症状に応じた対処療法を施しながら経過を観察していきます。長い療養を必要とする場合もありますが、経過観察の期間中に原因が特定され、明確な治療を施されることも少なくありません。
リハビリ科の受診
いきなりリハビリ科を受診することはありません。他の科の診察結果や、手術後の経過観察に伴う運動療法を行うために、整形外科の医師らの紹介により、連携しながら受診することがほとんどになります。
作業療法士や理学療法士の専門の知識を持つスタッフによる細やかな指導の下、治療の段階に応じたリハビリテーションが行われます。
症状の部位による細やかな運動療法はもちろん、温熱療法、ホットパック、マイクロ波、低周波、遠赤外線治療やなど気功法などを摂り入れた治療を行うところもあります。
作業療法士や理学療法士は、身体のメカニズムのプロフェッショナルですので、通院できない場合には自宅で出来るリハビリについて学ぶことも出来ます。
腰痛専門外来の受診
腰痛専門と高々と看板を掲げているので、腰痛に関する知識と経験は豊富です。専門性が高く、総合病院や他の科では解明できなかった腰痛の原因についても根気よく対処してくれます。画像診察のみならず、脊椎や神経、筋肉などの総合的な診察により、原因特定へと導いてくれます。
K点診察やブロック法などによる治療は、首の寝ちがいからぎっくり腰やむちうち症などにも効果があります。ただし、このような専門性の高いクリニックは高額であること、件数が多くはないことは難点です。
整骨院、あるいはカイロプラクティック
整骨院、接骨院というのは健康保険適用となりますので、受診される方は少なくありません。腰痛治療の他、脱臼やねんざ、交通事故後遺症治療などに利用されます。
カイロプラクティックや整体治療院などは保険適用とはならない、民間療法です。それゆえに努力を積み重ねて独自性を打ち出している治療院が少なくありません。
それぞれに得意分野を持ち、連携し合っているところもあります。整形外科や整骨院で治療できなかったところにも親身になって相談に乗ってくれる丁寧さは、心強い限りです。
まとめ
腰痛は何科を受診すればよい?
まずは整形外科
神経内科の受診
リハビリ科の受診
腰痛専門外来の受診
整骨院、あるいはカイロプラクティック