皆さんは 腰痛 サポーター を使用されたことはありますか。付けるのが面倒くさそう、かえって悪化したというような話を耳にして迷っている方も多いのではないでしょうか。今回は、サポーターの具体的な効果と使用法をご紹介します。
サポーターを上手に活用して腰痛を改善する
サポーターに期待できる効果
まずは、皆さんもいちばんに想像するであろう「姿勢制御」効果です。背中側を固定することで反り過ぎをおさえ、腰の負担を軽減します。
次に、「腹腔圧上昇」効果です。腹腔圧とは、胃腸や肝臓などが収められている隙間内の圧力のことです。この圧力が上がると、しぼみかけた風船の真ん中を握ると全体が硬くなるように、からだの支えになってくれます。
つまりサポーターによってお腹に適度な圧迫力を与えることで、腹腔圧が上昇してからだを内側から支え、腰椎の負担を軽くします。
そのほかにも、「保温機能」の役割も果たしています。腰痛に冷えは大敵です。腰や下腹部を温めてリラックスさせて、骨盤周辺の筋肉と関節をやわらかくし、疲れにくい腰をつくります。
サポーターの正しい付け方
腰痛サポーターは正しく付けてこそ、その効果を十分に発揮します。ポイントをおさえて手早く正しく装着しましょう。
- ベルトを締めすぎてお腹(特に胃腸)を圧迫しないように注意しましょう。適度なフィット感を意識してください。
- 腹巻のようにつけるのではなく、もう少し下腹部、おへその位置を中心にしましょう。
- 補助ベルトがある場合は、左右均等になるように調整して付けてください。
- ベルトの下端は骨盤にかけて、背骨が2本のステーの間に通るように調節しましょう。
以上のポイントを守ると何か違和感がある、サポーターの役目を果たしていないような気がするというような方は、サポーターで治す見込みがないほど腰痛が悪化している状態もしくはふだんの姿勢が悪いのかもしれません。
あまりにも無理な姿勢でやせ我慢してまで装着しても逆効果です。それでもサポーターを試してみたいという方は、一度病院の整形外科や整体院などへ相談されると良いでしょう。
サポーター装着の注意点
横になっているときがいちばん腰痛が楽だということは、寝るときにサポーターを付ければ翌日はもっと良くなっているのでは?、と思いつく方は少なくないでしょう。実際のところ効果はあるのでしょうか。答えは、効果はありません。むしろ絶対に付けてはいけません。
睡眠中は、全身に血液を循環させて老廃物や疲労物質を流して、一日の疲れを取り除く大切な時間です。サポーターをグルグル巻いて休むと、お腹や腰を圧迫し内臓や腰周りを通る大きな血管を締め付けてしまいます。
つまり循環の妨げになり、からだを休めることができなくなるばかりか、疲れ切って起きることになります。
また睡眠中はからだの変化を感じることができませんので、サポーターによって痛みやからだの不調が発生したとしてもすぐに外すことができず、危険です。睡眠は、からだを緩めて全てのものから解放する時間です。腰痛の治療や予防などは、起きている間に行いましょう。
最後に、以下の事例に該当する方は医師と相談した上で使用の可否を判断してください。
持病をお持ちの方、妊娠授乳中の方、身体または知的な障がいのある方、糖尿病などによる高度な末梢循環障がいによる知覚障がいの方、小児・乳幼児、皮膚に感染症または創傷のある方は素人判断は危険ですので絶対にしないでください。
サポーターはあくまでも補助的な役目を期待するものであって、万全ではありません。パートナーとしてお世話になるつもりでいては、治るものも治りません。早めにサポーターを卒業するのだという心意気で生活することが大切です。
まとめ
サポーターを上手に活用して腰痛を改善する
サポーターに期待できる効果
サポーターの正しい付け方
サポーター装着の注意点