一生のうちに84%の人が経験すると言われる腰痛。腰痛椎間板ヘルニアや脊柱感狭窄症、座骨神経痛など様々な診断がなされ、皆さんの周りにも腰痛に悩んでいる方がいらっしゃるのではないでしょうか。
実はこの 腰痛 、“ トリガーポイント ”による筋筋膜性の疼痛であるケースも多々あるのです。
腰痛治療 トリガーポイントって何?
トリガーポイントとは
このトリガーポイントという聞き慣れない言葉。トリガーは引き金、という意味であり、トリガーポイントは“痛みの引き金となる点”を意味します。
腰だけでなく、首や肩、背中などの筋肉は、疲労や血行不良状態が続くことで、緊張状態が高まり、どんどん硬くなっていきます。この硬くなった筋肉の中でも、特に硬いしこり状のポイントがトリガーポイントとなります。
また、トリガーポイントはその部位周辺だけではなく、そこから離れた部位にも痛みやしびれ、重だるさを発生させます。
肩こりがひどくて首が痛い場合や、腰のこりが原因で脚が重たい場合などがトリガーポイントによる影響であり、これを“関連痛”と言います。このような場合には、実際に症状のある首や脚ではなく、肩や腰のこりをほぐすことで症状が改善します。
腰痛のトリガーポイント
では、腰痛のトリガーポイントが生じやすい部位はどこでしょうか。それぞれの場所を自分で押してみて、痛みの強い場所、しこりのような塊がある場所があなたのトリガーポイントということになります。
身体の背中側
- おへその高さ、背骨の両脇を押してみましょう。
- 背骨を下へとたどっていき、骨盤の骨の出っ張りを越えたすぐ下(ベルト位置のすぐ下)を押してみましょう。
- お尻の中心を押してみましょう。
- お尻の中心の少し下、脚との付け根を押してみましょう。
身体の前面
- 脚の付け根の内側を押してみましょう。
- 脚の付け根の外側を押してみましょう。
脚は身体の前面にあり、一見腰痛とは関係のない部位に見えます。ところが、この部分のトリガーポイントが関連痛としての腰痛を引き起こすのです。
これらはあくまでも、一般的にトリガーポイントとなりやすい部位を示しています。これらを参考に、その周囲を押してみながら、トリガーポイントを見つけましょう。
トリガーポイントの治療法
自分のトリガーポイントがわかったら、次はその治療です。
トリガーポイントの治療法には種々ありますが、最も簡単なのはトリガーポイントを押圧することです。
まずは、上記の部位を参考にトリガーポイントを探します。最初から強く押す必要はありません。軽く押しながら、痛みの強い部位、関連痛の拡がる部位を探していきます。
トリガーポイントを見つけたら、ポイントに親指を押し当て、まっすぐ垂直に押し込んでいきます。筋肉を弾いたり、指先でグリグリしてはいけません。痛みの我慢できる範囲で、ぐーっと同じ強さで押し続けます。時間の目安としては30秒〜1分程度、ぐーっと押圧します。2〜3回繰り返すと、患部の血行も良くなり、痛みが和らいできます。
身体の背中側の自分で押圧しにくい場所は、パートナーを見つけてお願いするといいでしょうパートナーが見つからない場合には、テニスボールなどを利用して押圧することもできます。
ボールを床に置き、ボールが丁度トリガーポイントに当たるように仰向けになります。このままボールに乗るようにして、トリガーポイントを押し当てましょう。
慢性の腰痛が続いている方、椎間板ヘルニアや座骨神経痛がなかなか治らないとお困りの方、ぜひトリガーポイントを試してみてください。
まとめ
腰痛治療 トリガーポイントって何?
トリガーポイントとは
腰痛のトリガーポイント
トリガーポイントの治療法