週末ぐらいはゆっくり朝寝をしたい、出来ればお昼近くまで寝ていたいと誰もが思うことでしょう。けれども時折、寝過ぎから頭痛を引き起こすこともあります。
せっかくの休日が頭痛から始まるなんてことのないように、 寝過ぎ と 頭痛 との関係について考え、 原因 と対策を検証してみました。
寝過ぎて頭痛になる原因と対策
片頭痛の可能性
睡眠とは、脳を含む身体機能全ての休息です。当然脳も休息し、血流も抑えられ、心拍数も低下します。その時、血管は緩み拡がっていることになります。
いつも通りの睡眠ならそれで問題ないのですが、寝過ぎてしまうと血管はいつもより緩み拡張され、その周囲にある三叉神経を刺激してします。そして頭痛を引き起こす原因となるのです。
これは片頭痛発症のメカニズムと同じになります。片頭痛の症状はこめかみの辺りがズキズキ痛むことが特徴です。寝過ぎた朝に、こめかみの辺りに痛みを感じるようでしたら、血管が拡がりすぎているということです。
冷やしたりすることによって血管が収縮し、痛みが治まることもあります。また拡がりすぎた血管を収縮させるために、カフェインの入った飲み物、例えばコーヒーなどを飲むことも効果的と言われています。
緊張型頭痛の可能性
睡眠中は、長時間ほぼ同じ姿勢でいるために、身体の一部にだけ負担が掛かっているケースもあります。腰や背中が痛くなったり、肩から首に掛けて張りを感じたりします。寝違えて首が回らなくなることすらあります。局所的に負担がかかり、筋肉が緊張してしまうということです。
緊張した筋肉が、血管を圧迫することによって頭痛を感じるようになります。このようにして発症する頭痛を緊張型頭痛と言います。
寝過ぎた朝に、肩から首に張りを感じ、頭が重く締め付けられるような痛みを感じるようでしたら、緊張型頭痛の症状です。緊張した部位をほぐすなり、温めるなりの対策が効果的となります。
緊張型頭痛と片頭痛の併発
頭痛の中でも緊張型頭痛と片頭痛は対照的な頭痛で、その対処法も相反します。片頭痛は血管の拡張が主たる原因となって発症します。
これに対し、緊張型頭痛は長時間の同じ姿勢による筋肉の緊張が血管を圧迫することにより、頭痛が生じます。
寝過ぎによる頭痛は、片頭痛と緊張型頭痛が併発している可能性があります。寝過ぎたときには、いつもより拡がった血管が周囲の神経を圧迫して、片頭痛を発症します。さらに、長時間ほぼ同じ姿勢で眠ることになりますので首や肩の筋肉の緊張が高まり血管を締め付けます。そして頭痛が生じます。
頭痛の症状が頭部全般に及ぶ時には、片頭痛と緊張型頭痛の併発の可能性がありますので、それぞれに適した対応が必要になります。
こめかみの辺りは冷やします。肩から首に掛けては温めながらほぐしていきます。そうしてゆっくりと、身体を馴染ませていきましょう。
寝過ぎによる頭痛への対策
寝過ぎによる頭痛の原因を、片頭痛と緊張型頭痛にのみ特定するとすれば、それぞれに応じた対策が必要となります。けれども弛緩と緊張という、まったく正反対の要因による頭痛ですので、対処も予防も、なかなか困難なこととなります。
例えば就寝前の入浴など緊張型頭痛にとっては効果的ですが、片頭痛にとってはかえって逆効果となりかねません。
規則正しい、平均的な睡眠時間を確保することが最も望ましいことです。けれども時間を確保できないことが多いために、時折ゆっくりと朝寝をしたいと切望してしまいます。だからといって長い時間だけを費やした眠りや、悪夢にうなされるような睡眠では、かえって頭痛の種とすらなってしまうでしょう。
睡眠に対して最低限の時間の確保というのは個々によって異なります。要はその質の向上、肉体の休息はもとより、何より脳の休息ということが大切になります。
睡眠の質
睡眠の質を大切にしましょう。睡眠中は「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」を繰り返しています。本来の休息となる深い眠りと、起床しやすい体制を伴う浅い眠りです。
寝入りばなの深い睡眠の途中に起こされたり、休日だからと二度寝したりすると、逆に目覚めが悪く、寝足らないような気分になります。そして頭痛を引き起こしてしまうこともあります。
ノンレム睡眠を如何に充実させるかということが睡眠の質の向上につながっていきます。睡眠の質を向上させることによって、充分な休息が得られたら、必要以上に寝過ぎることも無くなるでしょう。
睡眠の質を低下させている原因を気付く範囲でも取り除いていきましょう。どんなストレスがあなたの安眠を妨げているのでしょう?また健康状態に何らかの変調はないでしょうか?
ご自分にとって心地の良い、ぐっすりと眠れる環境を保持しましょう。
まとめ
寝過ぎて頭痛になる原因と対策
片頭痛の可能性
緊張型頭痛の可能性
緊張型頭痛と片頭痛の併発
寝過ぎによる頭痛への対策
睡眠の質