頭痛 に 発熱 ときたら、まずは風邪だろうと判断される方が多いことでしょう。けれども風邪以外の病気である可能性も少なくはないのです。細菌やウイルス性の病気かもしれませんが、そのほとんどは自然に治ります。
風邪以外の病名を頭に入れておくと、いざというときに多少は冷静になることができると思いますので、ここで一つでも覚えてみてはいかがでしょうか。
発熱を伴う頭痛のさまざまな原因
風邪や軽い症状の病気によるもの
風邪症候群
いわゆる風邪です。頭痛、発熱のほか、咳や痰(たん)、ハナ水、喉の痛みなどの症状が出ます。
インフルエンザ
予防接種をしていても感染することはあります。高熱と頭痛、寒気や重だるさ、咳やハナ水などは個人差が激しく、乳幼児やご高齢の方などは毎年死者が出ていますので、大衆病といえども油断はできません。
急性咽喉頭炎
頭痛、発熱、喉の痛みや乾いた咳、声のかすれなどの症状で、風邪が喉から来る方はいつもの風邪と判断しているかもしれません。よほど無茶をしない限り、自然に治っています。
急性扁桃炎
喉の強い痛みに襲われます。頭痛、発熱、寒気やだるさなどの症状が見られます。悪化すると扁桃腺とリンパ節がだんだん腫れてきます。扁桃腺に白い膿の塊ができると、とても我慢はできないと思われます。
喉の痛みは、この膿を採ってもらうことで解消します。場合によっては、切って膿を採り出せないこともありますが抗生剤を飲めば1週間もすれば治ります。したがって、早めに病院へ向かう必要があります。
扁桃周囲炎
強い喉の痛み、喉の腫れがどちらか片方に出てきます。頭痛や発熱に加え、症状が悪化すると耳のほうへも痛みが広がり咀嚼や飲み込むのがつらくなります。自然に治るのを安静にして待てない場合は、病院で診てもらうと良いでしょう。
脳の病気が原因の可能性
脳出血
頭痛、発熱のほか、運動障がい、からだのしびれ、意識障がいなどが急速に悪化して出てきます。直ちに病院へ向かいましょう。
ウイルス性脳炎
ウイルスが脳にまで達し炎症を起こすので、激しい頭痛、発熱、おう吐、けいれん、手の麻痺の症状が出ます。意識障がいや呼吸困難も伴うと、非常に危険な状況です。症状が治まるのを待たずに救急車を呼ぶべきです。
その他の考えられる病気
熱中症
軽い熱けいれんを起こすくらいで治まるケースから、40℃を超える高熱が出て意識不明になるものまで、さまざまな症状が見られます。アルコール使用障がい、肥満、糖尿病の方は発症しやすいので、注意しましょう。
慢性副鼻腔炎
特徴的なのは、慢性的に鼻が詰まり、粘々したハナ水が治りません。頭痛や頭が重い、鼻や頬ににぶいような痛かゆいような痛みを感じることもあります。鼻が詰まることで集中力や記憶力が低下し、日常生活やお仕事に支障をきたす前に、病院へ行きましょう。
酸欠
酸欠になり始めると、頭痛や発熱の症状が現れ、続いてめまい、吐き気、筋力低下が起こります。最悪の場合、呼吸停止や一瞬で死に至る場合もあります。酸欠になる恐れのある場所にいて、頭痛や発熱といった症状を感じたら直ちにその場から離れましょう。
慢性疲労症候群
長期に渡る疲労感で、頭痛や発熱、喉の痛み、集中力の低下、リンパ節が圧迫される痛みといった症状が見られます。
いわゆる「なまけ病」の名で知られ、社会的な理解、認知度が乏しいため多くの患者さんは孤立しがちになります。職場や学校を休み、寝たきりに近い状態の方もいらっしゃることを覚えておいてください。
頭痛や発熱といった症状が出ると、ひとまず冷却シートや頭痛薬などで様子見する方が多いと思いますが、効果がみられない場合はご自身で判断なさらずに早めに病院で診察してもらいましょう。
まとめ
発熱を伴う頭痛のさまざまな原因
風邪や軽い症状の病気によるもの
脳の病気が原因の可能性
その他の考えられる病気